【遠い日の記憶】
私を抱く強い腕
私の手を引く優しい手
一日中泥だらけになって遊んだ日
初めて褒められて
初めて泣くほど叱られて
初めての喜びを知ったあの日
初めての挫折を味わったあの日
そして初めての恋をしたあの日
そんな日々が記憶になったあの日
私はあなたに逢えたのよ
あなたを抱くこの腕が
あなたの手を引くこの手が
あなたを呼ぶこの声が
あなたの遠い日の記憶になった頃
どうかどうか
あなたの人生が
幸せなものであることを願います
私がそうであったように
【終わりにしよう】
上を向こうとすることを
進み続けようとすることを
逃げちゃダメだと思うことを
いつも笑顔でいることを
全てを許そうとすることを
愛こそ全てとすることを
挫けたらうつむけばいい
疲れたら休めばいい
怖ければ逃げればいい
悲しければ泣けばいいし
どうしても許せない事もある
憎しみから生まれるものもあるだろう
だから終わりにしよう
そしてはじめよう
ありのままで歩く人生は
たぶん
きっと
【優越感、劣等感】
あの子は知らないのでしょうね。
どれほど私があの子のこと
羨ましいと思っているか。
あの子は知らないのでしょうね。
私が輝いて見えるのは
私がそうしていないと
怖くて立っていられないから。
あの子は知らないのでしょうね。
あの子の持ってる全てのもの
私は羨ましくて仕方がない。
転んでも立ち上がる姿
貧しくても暖かい笑顔
私の周りとは違う
信頼で繋がった友人達
だから、お願い。
胸を張って頂戴。
どうか私を真正面から見つめてよ。
そうしてくれたら私も
少しは今の私に胸を張れる気がするの。
【目が覚めると】
違う自分になっていた
頭は冴えて
いつも笑顔で
恨み言は言わず
困った人には迷わず手を差し伸べる
家族を大切にし
八つ当たりもなく
いつも前向きで
余裕があって
何度そう願って目を覚ましても
いつだってそこにいるのは
いつもの自分
それが悲しくて悔しくて
怖くて
だけど
おはようと毎日笑ってくれるあなたはいつも
こんな私を好きだというの
こんな私を大切だというの
こんな私に
出会えて幸せだというの
だから私は怖くても
何度も何度も目を覚ます
何度も何度も
立ち上がれるの
【私の当たり前】
目玉焼きにはソース。
おでんには味噌。
ギョーザにはお酢と胡椒。
うなぎには山椒。
コーヒーは濃いめで。
こんな私の当たり前。
それがどんどん変わっていく。
あなたと出会って
家族になって
私をお母さんと呼ぶ人が出来て
あれはいやこれはいや。
あれしてこれして。
全然思い通りにいかない毎日。
そしてそんな毎日が
いつしか私の当たり前になった時
あぁなんて幸せなんだろうと
当たり前に思うんだろうな。