あの頃片思いだった人が
耳元で何かを囁いた
何を伝えたのかはもう覚えていない

ただ、あのときのささやきは
自分にとってとても嬉しかったものだった

優しい声は今も耳に残っている

星明りの下では何も見えない
ただ、月明かりで見えなかった
弱い光の星がひっそりと輝いている

脚光を浴びている人の影には
その人を支えている
無数の人たち

無冠の人達に最大の敬意を

影絵なんて犬やカニくらいしかやったことはないが
声も表情も無いのに
仕草だけで感情を表現するのはすごいと思う

僅かなサインで相手のsosに気づくことができたら
もっとサポート出来るのに

物語の始まりはいつも突然

図書館でたまたま手に取った図鑑が面白くて
もっと知りたくなって勉強したり

たまたま立ち寄ったイベントで
大切な友人ができたり

いつだって、何だって物語はある

ドラマになってなくても
小説になってなくても
漫画になってなくても

人にはたくさんの物語がある

おっとりとしていて
野心は全く無さそうに見える
だけど、言葉の端々には
静かな情熱が感じられる
優しそうな瞳の奥は
鋭い眼差しが垣間見えた