夜のドライブ中
窓越しに見えるのは
多くはないが、悲しみと悔しさと挫折を乗り越えた自分
慕っていた人は遠くへ行ってしまった
自分に悪態をついた奴は毎日楽しそうに生きてやがる
就きたかった仕事は諦めた
新しい縁に巡り会えた
自分なりの幸せを満喫している
まさかの職種に誘われた
これからも、幾度となく困難は訪れるだろう
その度に歯を食いしばって乗り越えて行かなくてはいけない
静かに覚悟を決めた自分が窓に映る
運命の赤い糸は色んな所に繋がっていると思う
人、動物、イベント、仕事、勉強など
人や動物は割と運命と気付きやすいが
それ以外はあまり運命と気づかなかった
行くのを諦めたイベントに参加出来るようになったり
転職活動をしている最中に、仕事を誘われたり
受験資格があって諦めた資格が、受験資格を撤廃したり
これも運命だろう
自分ではどうにもならない運命もある
ならば、自分でどうにかなりそうな運命なら、色んな所に赤い糸を引っ掛けて
精一杯手繰り寄せたい
入道雲が出来ると天気が荒れる
子供の頃、父に教えてもらった
それからしばらくは、入道雲を見るのが嫌だった
その後の激しい雷雨が怖かったからだ
いまだに、激しい雷雨は怖い
だが、怖いの理由が変わった気がする
子供の頃は、稲光や雷鳴が怖かった
今は、落雷による停電や感電
激しい雨による浸水、洪水が怖い
歳を取ると怖かったものが怖くなくなったり
逆に怖くなかったことが怖くなったりする
何が危険で何が危険じゃないか分かってくるからだろう
知識や知恵というのは身を守る為に必要なことだと改めて思う
スイカ、冷やし中華、かき氷
プール、海水浴、家族旅行
ラジオ体操、自由研究、宿題
子供の頃の自分が過ごした夏は
楽しくて忙しかった
日焼けや熱中症も気にしなかった
夏を全身全霊で満喫した
今は夏を乗り切るのは大変だ
暑さで毎日夏バテ気味だし
日中は外出も躊躇う
ただ、秋が来るのを待つしかない
ここではないどこかへ移り住もうと考えたことは一度もなかった
引っ越すにしても同じ市内
環境が変わることはほとんどない
生まれ育った街に愛着があるのか?
そんなことは無い
大都会にも自然豊かな田舎にも馴染めないのだ
ならば生まれ育った街にいるのが無難だ
大都会や自然豊かな田舎には
非日常を感じるだけでいい
それぞれの良い所だけを見ていたい