鈴木砂糖

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7/15/2025, 12:26:14 PM

教室から聞こえる騒々しい喧騒。

微かにコーヒーの匂いがする。
確か隣は職員室だったか。

今の時間は2限目。
俺達のクラスは数学の授業中だ。

なのに…

「こんの馬鹿…お前があんなこと言い出さなきゃ…」
「はぁ!?オレのせいかよ!?お前だって…」
「いやお前のせいだろ!!!お前が奥の方行ってみようなんて言うから!!!!」
「お前も乗り気だっただろ!!!」
「ちっげーよ馬鹿!!!」



俺達は今図書館に閉じ込められている。


元はと言えば…
「図書館の奥の方にちょっとアレな本があるらしいぜ」
なんて言い出して…無理やり俺のことひっぱって…
チャイムの音に気づかないまま…図書館の鍵を閉められたってわけだ。


「「…」」


沈黙が続く。
ったく今日の分のノートどうすんだよ馬鹿。
あとで責任取れよな。

――――――――――――――――――


「結局…無かったな」
「まだ言ってんのかよ…」
「だってさァ…」

下を向いてもごもご口を動かす馬鹿を見つめる

…綺麗な顔してんな。ムカつく…
口とんがらせてるし。眉間に皺を寄せてるし。
喋んなきゃイケメンってこういう奴のことを言うのか。
…今はこいつと俺の…二人…だけ。
…何考えてんだか。

キーンコーンカーンコーン…


やっと解放された。
…でも…まあ。…あーー!!!散々な目にあった!!

「俺になんか言うことあんだろ馬鹿」
「一言余計!!!そうだな…悪かったよ」
「…許さねぇ」
「はぁ??!アイス奢るから!」
「やだ」
「ラーメン!」
「無理」
「iPhone!」
「っはは!冗談だよ、全部鵜呑みにすんな。だから変な噂に引っかかってこんな目に遭うんだよ」
「まだ怒ってる?」
「元から怒ってねぇっての」

こいつと二人だけの時間を過ごせたんだから。
悪くはなかった。

【二人だけの。】

7/12/2025, 12:27:38 PM


今年の夏は異様に暑い。いや毎年。
日本の夏は暑すぎる。

いつもしつこくひっついてくるアイツも
さすがに暑苦しいからしないなんてほざいてた。

暑すぎるが故に本当に夏なんだろうか、なんて矛盾したことを考えてしまう。


ちりんちりん


生暖かい風が吹くと共に涼しげな音が聞こえる。

「なぁ聞いたか?今の。」

「聞こえた。風鈴か。」

「風鈴ってタイカンオンド?みたいなのを下げるらしいニホンのフウブツシってやつだな!オレには全くわかんねーけど。あ゛〜…クソあぢぃ〜…」

「いっつも暑っ苦しい絡みしてっからじゃねーの?」

「うっせ」

確かに風鈴の音で涼しくなる…なんて俺にもよく分かんねえな


…でも夏の風物詩ってのはなんとなく分かる気がする。


昔っから風鈴が揺れると聞こえるか確認してくる
コイツ。その度に涼しくなんねぇ〜…なんて言って。



夏は暑くて嫌いだがコイツと過ごせるなら悪くない。



【風鈴の音】