視界に映るのは
白鈍い雲と
どこまでも続く白い大地と
呼吸に合わせて揺蕩う白い空気
そんな世界を形作ったものを、人は美しいと言う。
2024/01/07_雪
お前が側に居るようになって、どれ程経ったのだろう。
はじめは鬱陶しいと思っていた。
何度冷たく接しようと、何度突き放そうと、
お前は諦めなかった。
到底理解できない。
しかし、それに救われたのも事実だ。
一人はもう御免だ。
そう思うようになった。
この責任どう取ってくれる?
2024/01/06_君と一緒に
昨夜の風が嘘のように、冬独特の薄めの青い空が静かに広がっている。
夏よりも低く感じるそれに手を伸ばしてみる。ピリピリと肌が痛みを伝えてくるが、それが心地よい。
ああ、冬だ。
そう一人言を溢して、私はそっと手を下ろした。
2024/01/05_冬晴れ
ねぇ、あなた聞きました。
お隣の娘さん、医大に受かったんですって。
将来は女医さんね。ご両親もさぞ鼻が高いでしょう。
おお。まぁ、熱心に勉強みてたらしいし。
良かったんじゃないか。
お兄さんも退院して春には戻ってくるそうよ。
色々あったけど、それでもやはり息子だものね。
もしまた入院しなきゃいけなくなっても、その時は妹ちゃんがきっと治してくれるわよ。
家族四人でまた暮らせるんだ。
それに勝る幸せはないよ。
幸せとは、
誰が 何を基準に
決めるのだろう。
2024/01/04_幸せとは
眠い…………
けれど、
寝付けない。ホットミルクを飲んでみる。
でも寝付けない。環境音を流してみる。
それでも寝付けない。アロマを焚いてみる。
何をしても寝付けなくて、布団でだらだらとくだらないことを考える。
昼寝もしていないし眠れるはずなのに眠れない。その事に少し苛つきながら、それでも、まぁまだ明日は休みだからと何をするでもなく、ただ黙ってぼーっとする。
すると、ほら。
眠れればラッキーと閉じていた瞼越しに光を感じる。
こんな日くらい
日の出を拝むのも、
まぁ いいかもしれない。
2024/01/03 _ 日の出