11/12/2023, 4:31:50 AM
試してみないとわからないから
ここから飛んで
飛べるのかどうかを
今すぐ
この隙間だらけの翼でも
なんとかなるかもしれない
豆粒みたいな君がそう言うから
僕は君の声だけを信じて
今から君の場所からは遠い空へと
飛び立ってみようと思う
「飛べない翼」
11/10/2023, 11:01:09 AM
ダイイングメッセージ
ス ス キ
あの時の二人だけの月見
帰宅して発見した男は思いを巡らせた
ス ス キ
女は最後に幸せだった思い出を残したのか…
男は泣いた
スきだったけど
スごく好きだったけど
キらいだから、もうつかれ…
かもしれない
「ススキ」
11/9/2023, 3:12:19 AM
食べる
寝る
そのために生きる
生きている間は
意味がないことと意味があることの
意味を考えても意味がないことだと
あるがままに
ただ生きることを
幸福に思う
涙も
もうすぐにじみ出てきそうだ
すべてを捨てたら
どれほどの景色が待っているのだろう
「意味がないこと」
11/7/2023, 10:36:38 AM
あなたとわたしの、と、
あなた
わたし
そうだ
あなた、だ
わたし、だ
肌1枚分の孤独
鋼鉄の肌
「あなたとわたし」
11/5/2023, 12:38:09 PM
その光は突然現れた。
一筋の光。
神々しくたくましく、荒々しくも優雅に。
誰しもが見惚けた。
その光は街中を包み、そして、やがて全てを消し去った。
「ああ…」
小さな箱の中の世界に対し、その一筋の光はあまりにも巨大だった。
小さな小さな穴。
けれども大きな大きな穴。
誰が開けたのか、それとも偶然だったのか。
「一筋の光」