テーマ「明日、もし晴れたら」
うだるような炎天下。
真夏の太陽の眩しさと異常さを感じながら、明日、もし晴れたらなんてテーマが憎たらしい。
たまには雨くらい降ってもいいくらいだ。
花や木の水やりも毎日毎日時間がかかって仕方がないし、とにかく暑い。
蚊に噛まれるし日焼けはするし汗だくになるくらいなら雨が降ってほしい。
テーマ「だから、一人でいたい」
ただいま、と夫の帰宅。
おかえり。ご飯、もうすぐだからね、と伝えると、ああ、とだけ返事があった。
今日のご飯、あなたの好きな焼鳥よ。
ああ。
なによ、それだけ?
いつも、ああ。しか言わないじゃない。
本当、つまらない人ね。
心の中で文句を言いながら、ご飯をお茶碗に盛る。
そんな日常を見ていた息子は思った。
こんなつまらない夫婦には、将来なりたくないな、と。
今はまだ結婚なんてまだまだ先だし、できるかどうかなんて分からないけど。
でも、人間関係の面倒なところは子どものうちであっても感じることはある。
ああ、だから、一人でいたい。
テーマ「澄んだ瞳」
今日の晩御飯は魚だ。
おいしそう。
この魚も、澄んだ瞳だったのだろう。
食べちゃうけど。
命に感謝して、
「いただきます」
テーマ「嵐が来ようとも」
ピンポン♪
⸺だれ?こんな時間に。
突然鳴ったチャイムに若干イラッとしながら
玄関に向かう。
穴から外を覗く。
あれ。誰もいないじゃないか。
少しだけ背筋がぞくっとする。
イタズラ?
もちろんそうなら良いのだが。
とりあえず部屋に戻ろうとすると、
ピンポン♪
またしてもチャイムが鳴らされたのだ。
え?本当に何なの?
だれなの。
もしかしたらドアの穴からは見えない位置に人がいるのかも?
おそるおそる鍵に手をかける。
ガチャリ
鍵をあける。
ドアを開けるとそこには‥。
ーやはり、だれもいなかった。
すると部屋の中からガシャンと何かが落ちて割れる音がした。
心臓が止まるかと思った。
そういえば今日は‥
ぜったいに何があっても部屋から出るなと言われていた気がする。
チャイムが鳴って人が訪ねてきても、電話で友人に呼び出されても、外の様子が気になるほどの嵐が来ようとも…。
あぁ、…なぜ、
ワスれていたノだろウカ。
テーマ「祭り」
わたしは、祭りで定番のりんご飴を食べたことがなかった。しかし今ではりんご飴専門店までできるほど身近なスイーツに感じるものになってしまった。お祭りでしか、売られていないイメージしかなかったのに。
食べたことがないし食べてみたいと思って、ちょうどキッチンカーがフルーツ飴をやる日に私は思い切って買ってみた。
一口食べて、はっとする。今まで、こんなおいしいものを食べたことがなかったなんて、もったいないな、って思ったのだ。外側の飴がぱりっとし、中のりんごはジューシーでしゃくしゃくしていて、その食感が何ともたまらない。ただりんごを齧るだけではこの感激はないはずだ。
しかし値段はそこそこするので、頻繁に買えるものではない。自分でもいつか作ってみたいなとそう思うのだった。