7/15/2023, 12:51:14 AM
「今から来る夏を、二人占めにしよう」
自分で言っておきながら思ったのは、こんな歌詞の曲あったよなぁ。だった。
ほら、と手を差し出すと、ぎゅっと手を握ってくれる。
二人手を取り合って、颯爽と駆け出した。
目的地はあの夏だ!ほら、すぐそこだよ!
走って走って走って、早く逢いに行こう!
【手を取り合って】
7/12/2023, 12:56:40 AM
『セミが鳴いてる!夏だよ!!早く外に出て!!』
君から届いたLINEで目を覚ます。
セミが鳴いてる?嗚呼、もうそんな時期なのか。
最近は雨が降ったと思えば次の日晴れだったりと忙しかったが…
のそのそと起き上がり、ガラッと窓を開ける。
その瞬間、僕は夏に包まれた。
カラッカラの熱が部屋の中に流れ込む。ミーンミーンと忙しなく鳴き声が聞こえる。目の前に広がるのは夏の象徴の入道雲。
…嗚呼、夏だ。今年も夏が来たんだ。
【1件のLINE】
7/10/2023, 11:00:07 PM
目が覚めると、私は浜辺に寝転んでいた。
心当たりなんてない。髪に砂がまとわりついて鬱陶しい。潮の香りが鼻につんと来る。
ぱっぱっと砂を払って立ち上がる。普段海とは無縁な場所に住んでいるからか、改めて見ると先程までの鬱陶しさなどどうでも良くなってくる。
海がどこまでも広く感じる。ここら一帯水平線のような気分だ。
いっそ夢でも現実でもどっちでも構わない。
せっかくの一人きりの海だ、思いっきりはしゃいでいこうじゃないか。
【目が覚めると】
7/9/2023, 9:17:30 PM
朝起きて、顔を洗って、ご飯を食べて、学校に行って。
昨日は咲いてなかった花を見て、昨日とは違う空を見て、昨日とは違う風を受けて。
夏の空に思いを馳せて、この雲が入道雲だったら、私の好きなあの空だったら、なんて。
これが私の当たり前。夏に恋い焦がれる私の。
【私の当たり前】