目が覚めると、私は浜辺に寝転んでいた。心当たりなんてない。髪に砂がまとわりついて鬱陶しい。潮の香りが鼻につんと来る。ぱっぱっと砂を払って立ち上がる。普段海とは無縁な場所に住んでいるからか、改めて見ると先程までの鬱陶しさなどどうでも良くなってくる。海がどこまでも広く感じる。ここら一帯水平線のような気分だ。いっそ夢でも現実でもどっちでも構わない。せっかくの一人きりの海だ、思いっきりはしゃいでいこうじゃないか。【目が覚めると】
7/10/2023, 11:00:07 PM