柔らかい雨

雨が降ってきた。
傘は持っていない。
霧雨のような雨だ。
全身濡れるが、どことなく心地良い。
傷心中の私には、雨が慰めてくれているように感じた。

一筋の光

悪天候で暗い中、一筋の光が見える。
晴れ間があるのだろうか。
それにしては範囲が狭い。
地上まで届いているように見える為、飛行機でもないだろう。
それから暫くして、時間ができた為ネットを見た。
情報はない。
周囲の人達に聞いたが、そんな光は見ていないそうだ。
あれは一体、何だったのだろう。

哀愁を誘う

グループ活動中、別のグループに一人だけ少し離れている子がいる。
いつも一人でいる子だ。
嫌われてはいないが、どうにも浮いている。
その子が何かやらかしたようだ。
どことなく恥ずかしそうにしている。
その子のグループの子達もぎこちなく声をかけている。
その子が醜態を晒すとどう対応していいか分からない。
普通にミスをしただけなら必要に応じて助けるが。
何だか物悲しさを覚え、自分の作業に集中する事にした。
哀愁とはこういう気持ちの事だろうか。

鏡の中の自分

洗面台で顔を洗い、鏡を見る。
自分が映っている。
私は自分の顔が好きではない。
鏡は見たくない物の一つだ。
いつもは見ないようにしているが、見ざるを得ない時もある。
鏡の中の自分はとても醜く、見るに耐えない。
鏡の中の自分が醜いという事は、自分自身が醜いという事だ。
鏡を見る度に意識させられる。

眠りにつく前に

もう夜も遅い。
そろそろ眠ろうと思い、ベッドに入る。
何か忘れている気がして、ベッドで目を閉じたまま考える。
気がつくと朝になっていた。
考えているうちに眠ったようだ。
そして忘れていたことに気がついた。
目覚まし時計をかけていない。
おかげで寝坊だ。
大切な事は眠る前ではなく、ベッドに入る前に考えるべきだ。