今は、迷いながら探りながら
不安も抱えながら
インナーチャイルドを連れて
行きたい未来へ行こうとしてる時だよね
大丈夫、
宣言したとおりに
どうにかなってる
不要な物を捨て去って
毒親から解放されて
物を書いて
写真を撮って
困らない程度にお金もらって
それなりに元気に
ちゃんと生きてる
本当の私が
ちゃんとここにいるから
だから、そのまま信じる道を
インナーチャイルドを連れて
ここまでおいで
【10年後の私から届いた手紙】
どんな味が好きなのかしら?
ミルク?ビター?
ホワイトチョコ?
チョコレートが好きなのかしら?
実は苦手で、渡されたら困るのかな?
チョコレートの代わりに
他のモノにしようかしら?
でも、何をあげたら
喜んでくれるのかしら?
─── 知らない
よく知らない、わからない
こんなに好きなのに
貴方のこと、
もっと知りたいから
親しくなりたいから
バレンタインの力を借りて
勇気を出して告白したいのに
………いっそのこと
プレゼントなしで
『好き』って言葉だけ
届けてみようかな
【バレンタイン】
そんなに欲しいの?
ちゃんとあげるから、
もうちょっとだけ待ってて
欲しがってる君の顔を
まだ弄んでいたいから
【待ってて】
この気持ちを伝えたら、
居心地のいい、今の俺達のこの関係は
ぎこちなく変わってしまうのか
この気持ちを伝えなければ、
君はいつか、他の誰かの腕の中へと
消えていってしまうのか
知ってほしい
でも、壊したくない
でも、離したくない
今夜もきっと 自分のことを
世界一臆病な奴だと
嘲笑しながら眠るんだろうな
【伝えたい】
海を見ていた
静かに寄せては引いてゆく波
初めて車で君を連れてきた日
初めて抱き締めてキスした日
満月の下
まだ帰りたくないって
朝まで身体を寄せ合ってた日
プロポーズをした日
初日の出の光が
左手の薬指の指輪に
眩しく反射した日
歩けるようになった子供を連れてきた日
砂のお城を一生懸命作る兄弟を
微笑ましく眺めてた日
やっと二人だけでまた来れるね、と
久しぶりに手を繋いで歩いてみた日
───そして、今日
いつでも優しく
同じリズムで寄せては引く波に
砂のように細かくなった君を載せた
先にここで待っていて
そのうち僕も追いつくから
それまで、毎日でもここに来るよ
え?……大丈夫
僕の時にも
ここにちゃんと僕を連れてくるように、と
あの子達に頼んであるから
【この場所で】