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5/23/2024, 12:58:21 PM

逃れられない

「なんで…また…」
「神様…どうか…どうか彼を…」



私の名前はりんか。
私の人生は“2週目”だ。
信じられない人もいると思う。
けど本当の事。
今私が生きているのは彼のため。
私の人生1周目では彼は一度亡くなっている。
交通事故だ。ボール遊びをしていた子供たちが
道路にボールを転がしてしまって飛び出ていったのを
助けたのが彼だ。
でももう安心2週目の私は起こることを知っていたから
事前に止めることができた。
今はすごく笑顔で楽しそうな彼が横にいる。幸せだ。
明日は久しぶりのデート。楽しみだな。

アラームがなった。起きなきゃ。
私はベッドから起き上がり、彼を起こしに行く。
彼の部屋のドアを開けた。

彼がいない………。

「どうして…?なんでいないの…?」
私は焦った。
彼に何かあったのではないか
誘拐されたのではないか
それとも………。
私は必死に彼を探した。

「え……?」
私の目の先には彼がいた。死体の姿で。
言葉が出なかった。
私の涙と彼の血が道路に流れていくばかり。

「なんでよ…。今日、デートの日だよ?
寝てなんかいないで早く起きてよっ……」
「いつも通りの笑顔で笑ってよっ……」
「…っ……」

しばらくしてから救急車が来た。
誰かが読んでくれたのだろうか。
私は泣き疲れてしまったのか、いつの間にか……

──────「──か!」「──んか!」「りんか!」

「……っは!」
目を覚ますとどこか見覚えのある部屋にいた。

りんか「私…何してた?」
友達 「ずっと寝てたよ笑
    なんかうなされてるみたいだったけど大丈夫?」
りんか「あ、うん…。大丈夫。」

私、寝てたんだ。
???
待って、この部屋は2週目の私が来ることはないはずなのにどうしてここにいるの?
もしかして、、、




─────私は彼を助けるという夢を見ていたようだ。
 1周目でも2週目のでも彼の運命は変わらなかった。
結局、運命からは逃げられないんだ。────────

5/9/2024, 9:45:39 AM

【一年後】

「またね。」これが彼と交わした最後の言葉─────