雨音が降りそそぐ
水分をたっぷり含んだ空気は重く
雨粒で造られた窓掛けのよう
景色は鈍く 人は朧
ぼんやりとした人影は 人か狐か
誰そ彼のように曖昧で
薄青の世界
こんなに長く降るなんて
やんごとない身分のお嬢様が嫁入りしたに違いない
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借り物競争の題を見た瞬間
衝動的に君を探した
あと一歩踏み出せなかった
この感情 伝えるなら今しかない
誰よりも早く駆け抜け
君の手を握り
風を抜き去り
君の恋心奪いたい
ハチマキがパタパタ靡いて
僕の心臓飛び越えて
君の元まで一直線に
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丸まった背中に なんて声を掛ければいいの
どんな言葉だって きっといまの君には
ささくれだって いまの君には致命傷
触れれば崩れそうな君に
この瞬間 何が出来るだろう
君に今 必要なものはなに
僕が君のそばにいて
君の負担にならないか
木漏れ日のような優しさを君に
頑張りすぎる君に安息を
せめて
君が安心してまどろむ夜が訪れるように
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好きだ と思う
手が包めるくらい小さいこと
君のぬくもり
困ったときに 少し顔を傾ける癖
ちょっと口下手なところ
すこし君を想うだけで
溢れる君の『好き』
あなたに相応しくないよ
なんて
君でも 君だから
言わないで
君が君のままで
好きなんだ 愛してるんだ
ずっと側に居たいんだ
不安なこと受け止めたいんだ
幸せにしたいんだ
一緒にたくさん幸せになりたいんだ
些細なことで喧嘩して
次の朝には仲直りしたいんだ
君が不安になったら
いつでも言って
いつだって 君をぎゅっと抱きしめて答えるよ
そのままの君を愛してるって
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ずっときみにエールを送ってる
毎日頑張ってる君が
ほんの一息つけたらいいな なんて
こっそりおもうけど
先週 ちょっと眉をしかめたから
嫌がれたかな
もしも僕が
きみの好きな動物だったらなぁ
きみを見た瞬間 嬉しくて
絶対すりすり すり寄っちゃう
またたびのようなきみ
離れらんない
やっぱり今日も応援したいな
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