"何気ないふり"
何気ない日常の中で友達と会話をしていた。いつも通りの通学路で片手には学校用のバックを提げながら横になって歩いている。
傍から見たらそこら辺によく歩いて通学している女子高生いわばJKだ。
「私らってさ……いつまで学生なんだろうね」
私はふと思ったことを口にする。友達に質問した訳でも、はたまた自問自答した訳でもない。ただただ疑問に思っていた事をつい口にしてしまった。
その問いに答えるためか、それとも自分も話したくなったのか隣を歩いていたメガネっ娘、田中が口を開いた。
「いやいつまでも何も……この3年間終えたらそのあとはコスプレだよ。かずさちゃん」
ーー相も変わらずいいツッコミをしてくれるな……田中は……
そのツッコミに浸っていると今度は田中が疑問を投げかけてきた
「私たちってこれからもこの先も友達でいられるよね」
ーーなんというか、重い問いだなぁ……
ここで"いれるよ!"というのは簡単だ。言葉だけならどうとでもなるが、いざ行動に移すとなると別になる。
いや別に田中と仲良くしたくないわけではないんだ……むしろ逆だ。でも容易に肯定してしまっては期待外れになった時相手をより失望させてしまう種となるのもまた事実なのだ。
逆に"いれないかも"と否定的な意見を言ってしまうのもあまりに良くない。それは相手から見ると今この時でも貴方は友達じゃなくなるかもしれないと、友情は浅いものだと断定しているのかと、そういう人物に見られかねないのだ。
少しの間二人の空間に沈黙が流れる。そのせいか歩いている道の物音、他の学生の話し声、近所住民同士の世間話、鳥のさえずりでさえ今はよく聞こえた。
この沈黙を破ったのは突然笑いだした田中だった。
「な、何笑ってんだよー! 」
「だ、だって思いのほか真剣に悩んでるからさぁ、ついおかしくなっちゃって」
「そりゃ悩むだろ! 」
「え〜……そんな悩まなくてもいいのに。何気ない会話のふりだよ」