「〇子がおばあちゃんになっても
ずっと ずーっと一緒にいるよ」
心臓の鼓動が聞こえる 温もりの中で
永遠(とわ)の誓いを繰り返した あなた⋯
春夏秋冬 ┈┈┈春夏秋冬┈┈┈春夏秋冬
もう 心臓の鼓動も聞こえない…
もう 温もりもない⋯
永遠なんて 最初からないと
分かってたけど…
それは 突然やってきた⋯
私 まだ
おばあちゃんにさえ なってないのに⋯
冷たい布団にくるまって
笑っちゃったよ (泣)
#ずっとこのまま
⋯寒さが身にしみる
老人ホームの ひとり夜勤…
長いトンネルの様な 真っ暗な廊下の先に
ぼんやりと光る 非常口の明かり
おばあちゃんが 小さくひとり 佇んでいる
「ここは どこ? 家に帰りたい⋯」
「そうだね、帰りたいね、一緒に家に帰ろ⋯」
そう微笑んで 手を引きながら
ゆっくりとおばあちゃんのお部屋に戻る
無造作に開けられたカーテンと 窓の隙間から
鋭い風が 吹き込んでいた
見上げると
暗闇の中 銀色に凍てつく 月の剣⋯
「おばあちゃん、これじゃ凍えちゃう!
夜が明けたら 一緒に帰ろ 今夜は一緒に
ここに泊まろう!」
でも
帰りたい⋯
( だけど 帰れない⋯ )
もう
帰りたい⋯⋯
( ⋯⋯もう⋯⋯帰れない⋯ )
#寒さが身にしみて
「あなたに送る手紙」
20年前 あなたは 突然
ママのところにやってきた。
ママのお腹の中の
フカフカのゆりかごで
「とつきとおか」
その時を心待ちにしてた。
「おめでとう♡」
たくさんの祝福の中で
あなたは 産声をあげた。
二十歳「はたとせ」⋯
長かった? あっという間?
あなたは 喜怒哀楽を 思いっきり味わい
時に 「生まれて来なければよかった」と
泣き叫び 打ちひしがれ
暗闇を彷徨ったっけ⋯
そして 今日…
あなたは 「はたとせ」を迎え
凛とした 清々しい笑顔で
そこに 立っている…
20回目の 「おめでとう♡」
最大限の声援を送るよ!
これまでも⋯
ずっと これからも⋯
#二十歳
自分の人生を 色に例えてみる
何色ある?
あの時は、トンネルの中⋯
漆黒の暗闇で
何も見えなかったっけ⋯
⋯ やがて トンネルを抜けた時
一筋の透明な光が
…眩しかったなぁ⋯
ひとは 人生の最期に
色とりどりの思い出を
俯瞰しながら
また 永遠(とわ)のふるさとに
帰って いくのかな⋯⋯⋯
#色とりどり
「生きる」 って
「辛い」ことばかり…
「幸せ」になりたくて
必死にもがいている…
「辛い」 と 「幸せ」
は 背中合わせで
「辛」 と 「幸」
± 1 で どちらにも転がる
「辛い」時こそ
今ある小さな「幸せ」
に 気付けたら ね…
人生は
泣き笑いの繰り返しだ…
#幸せとは