忘れたくても忘れられない
ずっと前に言われた言葉
お前はひとりでも生きていけるね
どんな気持ちで言ったのか
いまだにわからない
こんなにひとりでいられないのに
ひとりでいる位なら
消えてしまいたいと思うのに
すぐに誰かに頼ろうとするのは
自分が弱すぎて
誰でもいいから自分を見ていてほしいから
誰でもいいわけじゃない
ホントはそう
あなたに一緒にいてほしい
どんなに伝えてももう届かないけど
どうしてひとりになっちゃうのか
ずっと考えてた
自分が弱すぎるから
みんなどっかに行っちゃうんだ
もう誰かといるのをやめてみようか
何度も試したけど
やっぱりダメだった
誰かと一緒にいたい
たとえそれがその一瞬だけだとしても
自分を見つけてくれるあなたを
探し続けていくんだと思う
目が覚める
カーテンを開くと
やわらかな光が入ってくる
今日もいい日になりそう
そんな気がする
お気に入りの珈琲を入れて
一息ついたら出かけよう
いつものんびりな彼女が
珍しく俊敏に動いていた
鋭い眼差しの先には
黒いダイヤモンド
彼女以上に俊敏に動くそれは
棚の隙間へと移動
それを逃すまいと
彼女もスプレーで臨戦態勢
次の瞬間
彼女の強力なスプレー攻撃
逃げようと方向を変えるそれ
素早くもう1度攻撃
逃げ切れなかったそれは
しばらく暴れていたが
動きを止めた
それを見て彼女はいつもの
のんびりな表情に戻った
高く高くそびえたつビル群に
圧倒されていたあの頃
今は見慣れた風景になった
あの頃は不安だったが
前を向いて進むしかないと思っていた
今は不安しかない
前に進むための何かをどこかに
置いてきてしまったように
目標とかも特にない
ただ毎日を生きていく
いつか読んだ本のように
どこかに旅に出たくなる
1度行ってみると違うのかもしれない
そう思っても踏み出せない
何かを変えたい
そう思って眼鏡を買った
今まで見てた風景が少しだけ
変わった気がした
何でもできる
何にでもなれる
そう思えるのはいくつまでなんだろう
何かをするのに遅いなんてことはないと
誰かが言っていたけど
それはやる気があるかどうかな気がする
何もする気になれない
明日になるのが怖いこともある
子供のように前だけを向いていた自分は
どこに行ってしまったんだろうか
どこかにいるその自分を
探しにいくべきだろうか
今はそんなふうにさえ思う
いろんなことを経験して
腐ってしまった自分
もう1度チャンスがあったら
自分は何をしたいんだろう
考えてみてもわからない
朝目が覚めて
何がしたいか考えてもわからない
誰か教えてほしい
何をすればいいか
考えられないなら
そのまま寝ていようか
お腹が鳴る
とりあえずご飯食べよう
炊いてあったご飯
インスタントの味噌汁
ひと口食べたら
涙が出てきた
何でもできる
ホントにそうなのかもしれない