NoName

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10/2/2024, 1:37:44 PM

奇跡がおこせるボタンがあったら

あなたは何を願いますか?


大好きな彼と両想いになりたい

会社で昇進したい

宝くじを当てたい

いろんな人がいろんな願いを考えた


ボタンは1つ

早い者勝ち

我先にと走りだす人たち


そこに現れたのは黒猫

ボタンの上に見事に着地

にゃ~と気の抜ける声


空からたくさんの魚が降ってきた

黒猫は1匹くわえて

どこかに消えて行った


そこにいた人たちは口々に

奇跡をもう一度と叫んだが

ボタンは2度と現れなかった

10/1/2024, 1:44:02 PM

赤トンボを見つけて立ち止まる

まだまだこどもみたいだなって

思ってるんだろうなぁ


ふと隣を見ると

同じように立ち止まってくれるきみがいた

同じものを同じ気持ちで

ちょっとくすぐったい気がした

そんな黄昏時

9/30/2024, 2:39:54 PM

楽しそうに笑う声

どこまでも届く気がする

きっときみのことが好きだから


何気ない表情も

何でもない動きも

見てるだけで幸せになる


きっと明日も

きみがいるだけで頑張れる

9/29/2024, 11:21:10 AM

仕事が終わってうちに帰る

「ただいま」

「…」

返事が返ってくることはもうない

きみがいた時は

ここが一番安心する場所だった

きみが何かをしながら

くちずさむ歌声が

聴こえなくなってもう半年

ぼくは前に進めているだろうか?

そんな風に考えてしまう

静寂に包まれた部屋にひとり

きみがいたあの日を思い出す

9/28/2024, 12:44:20 PM

近づいてくる電車

ここからは逆方向

別れ際

無言なきみを

ぎゅって抱きしめる

はずかしそうにしながら

それでも

抱きしめかえしてくれる

そんなきみが

とても愛おしい

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