3/3/2024, 6:19:49 AM
パールアカシアの香りに
ふと立ち止まりおもう
「果たして、いつまで『いつもどおり』なのだろう」
この『いつもどおり』はいつからのものだろう
貴女はカミサマのところに家出をして
もう僕の名を呼ばなくなった
戀しくて足りなくて埋められなくて
ただふらりふらりと彷徨う『いつもどおり』
難しいお顔ですわね、と
昨日会ったばかりの女が隣手に微笑む『いつもどおり』
「帰ってくれ」
違うんだ、もう僕に還しておくれ
恐ろしく儚いくせに永遠の顔をするのはやめておくれ
[いつもどおりの魔法]
3/1/2024, 3:05:15 PM
ぼくに欲望なんてものはないよ、と
ぎらついた目で貴方が言うものですから
わたくしはつい笑ってしまって
また貴方に執着されるのです
[無欲という欲望]
10/9/2023, 11:05:06 AM
墨色の世界で
彼岸花だけが鮮明
すがるように手を伸ばせば
群だって拒絶
9/23/2023, 2:41:42 AM
五感を失っても
耳を澄ませばさ
君の笑顔が
ちゃんと
聞こえてくるのよ
8/30/2023, 9:02:03 AM
言葉はいらない
ただ
僕の亡骸に涙を
[残夏]