銀鶏

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1/16/2025, 2:22:56 PM

あなたは人前で泣くことはなかった。

それが強さだと教えられてきたのだろう

でもね、僕は知っているよ

嬉しいとき、悲しいとき
ちゃんと涙を流せる人だということを

人間なんて欠点だらけの生き物だから
その弱さを隠さなくてもいい

溢れるものを堪えなくてもいい

どうか、忘れないで


#透明な涙

1/12/2025, 3:34:32 PM

顔も名前も思い出せない
あなたと出会った場所は夢の中だったから

目を瞑れば、もう一度会えるだろうか。

あの日と同じように
私を待っていてくれるだろうか

そんな淡い期待を抱きしめて
今日も私は眠りにつく


#あの夢のつづきを

1/9/2025, 2:13:14 PM

それは宇宙からの贈り物であり
触れることの出来ない神様の宝物

何もかも欲しがる僕たちは
ついに空にまで手を伸ばそうとする
人間が手にするには、あまりにも勿体無い

その輝きが照らす先にあるものは

真っ暗な夜だ

夜を孤独にしないために彼らは輝き続ける

それぞれが呼応するかのように
散りばめられた星のかけらたちは
その手を繋がなくとも光を放つ

そして彼らは小さく呟いた

「 夜明けまで、あなたを一人にはしない 」

1/6/2025, 4:14:45 PM

人生に疲れたと、その人は言った。

不思議な話だ
見ず知らずの他人に何かを期待したのか
それとも、ただ話しただけなのか

その人は続けて話し始めた

「高い場所に行って来た」と

気の利いた言葉も言えない私は
「そこから見た景色はどうだった?」と訪ねた

「とても綺麗だった」とその人は言った

私は少し驚いた
人生に疲れ、一歩踏み出せば終わるときに
綺麗という言葉を口にしたからだ

その人が見た景色はどんな色だったのか

その目に映る世界を私も見たいと思った

一人ではなく、君と一緒に