銀鶏

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6/16/2025, 9:23:17 PM

幸福の意味も知らないまま
日が暮れるまで誰かと過ごしていたあの日

過ぎ去ってしまえばそれまでだが
懐かしむ余裕すらないほど現実は過酷だった

都合の良いことばかり大事にする私達は
どこまでも幼く、脆い生き物だ

交わした約束も果たせず旅立った人へ

遠い記憶を頼りに辿り着けるだろうか

次の待ち合わせ場所は、空の向こう。


#記憶の地図

6/7/2025, 11:56:56 PM

こんなちっぽけなガラクタさえも
あの頃のあなたには宝石のように見えたのだ

一体、何があなたを変えたのだろうか。

知らなくていい事ばかり気にして
愛想笑いばかり上手くなって
人の視線に怯える毎日を過ごす

現実とはあまりにも非情なものだった

また笑ってくれるかい?

その純粋な瞳のままで


#夢見る少女のように

2/7/2025, 12:33:18 AM

「 あぁ、こんなにも美しかったのか 」

進む足を止め、ゆっくりと空を見上げる

その目に映る夜は
眩しいほどに輝いていたのだ

そして彼はこの世界に別れを告げた

長い一日の終わり、次の朝を迎える前に


#静かな夜明け

1/30/2025, 2:30:27 AM

日陰を選んで生きてきた

昔も今も変わらない

言葉が心臓に届く前に口を閉じた
睨みつける鋭さに怯え目を伏せた
優しさが偽りだと知り人を避けた

気付けば誰も居なくなっていた

「 きっとこれで良かったんだ 」

ようやく僕は息が出来る。


#日陰

1/21/2025, 5:31:36 PM

羅針盤に頼らなくてもいいよ

振り返って思い出して欲しい

正しさを疑ってしまった時も
間違いを認めたくなかった時も

全部、君が選んだ答えだよ

指針が差す先にあるものが
君の全てではないから

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