窓から見える景色
この景色が大好き
いつも窓から外を見ている
慌ただしく走るスーツ姿のお姉さん
犬の散歩をする隣のおじさん
今日初めて見たどこかの青年
いつも毛づくろいをしながら眺めている
気持ちの良い朝
日を浴びながらどこか眺める
気がつくと寝ていた
これは猫の世界
私から見た猫の世界
いつも私は見られている
急いでパンをかじりながら走った朝も
優雅にイヤホンで音楽を聴いた朝も
涙で顔が浮腫んでいる朝も
あの猫が今日も私に力をくれる
さあ今日もがんばるぞ
この日常が続けばいいのに
あめ.
胸の鼓動
うるさい
誰にも聞かれることのない音
あなたと会う度にうるさくなってしまう音
あなたにはこの音が届いていませんか
届いていたら私が隣にいたんだろうな
私の幸せは一体どこにあるんだろう
誰かの音が私にも聞こえるようになりたい
あめ.
突然の君の訪問
なんで今更きたの。
もうなにも戻れないよ。
君は私から目をそらして言葉を探す
私もう変わったから!
もうわがままは言わない
束縛もしない
すぐ怒ったりしないし話も聞くよ!
何にも変わっちゃいない
わがままが嫌だったんじゃない
私のわがままを聞いてほしかった
束縛が嫌だったんじゃない
あなたを不安にさせた私が嫌なんだ
怒ってもいいし話を聞かなくてもいい
ただ君の隣に居られたらよかった
ごめんね。
もうやり直せない。
そう言ったのは君だったじゃないか
あと少しはやかったらな、
大好きでした。幸せになってね。
あめ.
雨に佇む
ただ空を見上げる
空一面を埋め尽くす白い雲
私は今、光を探す
雨に打たれながら顔を覆ったあの帰り道
雨でよかった
ずぶ濡れになっても帰らないあの休み時間
雨がよかった
せーのでとんだあの水たまり
雨はよかった
流れた雨は一縷の涙
私は雨を嫌いになった
あの冬の冷たさを思い出すから
私は雨に佇む
あなたが私を温めてくれるのだから
あめ.