NoName

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11/22/2024, 2:26:25 AM

わたしは
優しい人に会うと
宝石に会ったような気持ちになる
キラキラしていて
癒される
安易に否定してこない思慮深さ
どうしようもないことに悩むとき
その優しい人は
あなたにも事情があったよね、と
けして善悪の単純な判断を下さない
悩んでいることにたいして
くるしいよね、とそっと毛布を差し入れてくれるような
そんなやわらかさがある
優しい人は 宝もの
優しい人は 微笑んでくれるだけで
抜群のパワーがある
無理せずに頑張ってね、
優しく送り出してくれる言葉を抱きしめて
今日もなんとか仕事ができる 
わたしは優しい人が好き

11/2/2024, 1:34:39 PM

むかしのあだ名
それで呼ばれたら、小学生の頃の
無敵の女の子がニヤリと笑う
誰に媚びる必要もなく
生意気に好き勝手言って
責任なんて概念もなく
野の鳥のように自由だった
ひとを騙すようなことはしない
ただ毎日楽しい遊びを開発してた
大人たちも面白がってくれるから
なんにも怖くなかった
あの名前でしか得られない栄養素がある
「ねえ、◎◎ー!」
信頼されてる感じ 信用しているわたし
大人の世界の必需品は何も持ってなかったのに
しあわせそのものだった
遊ぼう、遊ぼう
わたしたちは宇宙の赤ちゃん

10/19/2024, 4:23:05 PM



青春の余生を過ごしているだけのわたしが乗るべき列車が来ない

7/22/2024, 2:49:34 PM

あの浜辺で
ひとりの女の子がぽつんと座り
海を眺めています
何をするでもなく
波が寄せては返すのを
ながめています
何も起こらない景色
でも小さく何かが起こり続けている
波が砂の上で遊ぶのを
雲がゆったり形を変え東へ流れていくのを
ながめています
声をかける必要はなく
ほうっておけばいいのです
気が済むまで海をながめる自由を
彼女に与えてあげてほしい
一生は一度きりならその自由を
どんなショーウィンドウにも飾れない自由を

蟹がさわさわと歩いて
貝の中から何かがのぞく
濡れた砂場で小さな気配たち

波の音 風の音 耳の中の音 身体の中の音

さっき過ぎた波
もう二度と会えない波
さっきした呼吸
もうあとかたもない昨日

次の波が また 



6/17/2024, 2:20:35 PM

すっくと立っていたい
自分に同情を誘うのももう飽きたし
傷はだれしもあるだろう
悲しみは痛かったねと受け止めて
自分の個を恥じてもそのままで
引き受けてものを言いたい
そんなに強くないけど
ずっと杖がいるほどでもないから
一人分支えられる腕の強さがほしい
弱さを蹴飛ばせる脚の力がほしい
言い訳を言いたがる口を叱りたい
嫌われたらきっと生きにくい
媚びてもきっと生きにくい
よろけそうなとき もう一歩前にすかさず踏んで
未来に走り出す力がほしい
ふりきっていけ
ふりきっていけ
心臓の音しかしないぐらい
自分そのものになりたい

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