わたしは願わない
君にまた会うことを
わたしは求めない
君に求められることを
君は違う方を向いて
わたしが知らない日常をこなしている
きっとそのまま
道は交わらない
あのころがイレギュラーだった
わたしが望むのは
君が落ち込むとき
自身を無価値だと嘆くとき
そんなわけあるかと叱るから
心の奥で受け取ってほしい
君は素敵で 価値があるから
笑うととてもかわいくて
こちらの心をなごませるから
何もしなくてもね
君に価値があると言い続けるよ
君が守られたい人に雑に扱われないよう
大事にと、願うよ
きっと
近しい人ほどうまくいかないのは
どうでもよくないから
コントロールしたくなっちゃう
お母さんならこうして
恋人ならこうして
うちの子ならこうなって
自分の思いえがくような人になってほしくなっちゃう エゴっていうのかな
理想と ありのままのその人は
きっとちょっとずつ違う
期待してしまうのは
しあわせになりたいから
その人のことが大事だから
どうでもよくないから
どうでもいい人はコントロールしないから
思いのほか親切だったりする
期待してないから 思いがけない優しさが嬉しかったりする
ふしぎね
ままならないけど
それがおもしろいのかもね
すごい人を見る
仲間に入れないような
『負けた』
何かあるとすぐ
頭の中でだれかがささやく
やっぱりわたしはまだまだダメ
うん わかるけど
劣っているような気持ち
かなしい気持ち だけど
どうして勝たなきゃいけないの?
勝つ必要ありましたか
ないよ
帰ったらあったかいご飯もおいしいクッキーもある
勝たなきゃ家に入れてもらえないわけでもない
誇らしげな子どもになりたかったの?
それ 本当は必要ないよ
リラックスして 笑って
あなたのままでいいんだ
すごくなくていいんだ
いいんだよ
その日が過ぎた
あなたがいない毎日
その日が来るのが一番怖かったから
いま 怖さは何にもないのです
愛しさが募ります
あなたのくれたものを
忘れないようにひとつずつ
何かこぼれ落ちていたらもったいないから
教えてね
あなたがいてよかった
思うのはそれだけ
知らない顔の町
あいさつするけど
わたしの心はまだ
あなたと手を繋いでいる
だれにも内緒よ
どうか 恨まないで
しあわせそうな人をみて
笑顔で感じの良いことを言いながら
内心のどす黒い靄
あなたが恨みたくなる気持ち わかります
ちっともおかしくありません
そうなっても仕方がないでしょう
だけど すこし
恨むのをやめて わたし
そんなに恨んだら
頑張って生きてきたわたしが泣いてしまう
恨みたくなるね
わかるよ
だけど 顔をあげて
いい人じゃなくていいから
せめて綺麗なものを見よう