『special day』

長かったテストがやっとこ終わった…！
好きな人とも話せたし、特別な一日でした。

『揺れる木陰』

白いワンピースの少女がぽつりと、
草原の中の大きな木の下に立っている。
揺れる木陰で帽子を押さえながら。

あの小屋には羊がいるのだろう、
白いサンダルを落として少女は駆けた。
揺れる木陰は影に戻った。

白い羊はもくもくとして、
雲に戻っていった。

『真昼の夢』

暑いね、テスト頑張って。
すれ違った貴方が話しかけてくれた
3日ぶりに会った
…白昼夢？
夢の中の私が天気の話で終わらせるはずもなく、
勉強の話、校門前のアイス屋さんの話、
私の日傘も褒めてくれた
ひとしきり話したあと、口角は下がらぬまま
炎天下に焼かれながら、頬をつねった
…あれ、痛い。
赤くなった右頬は日焼けしたみたいに熱かった
左頬もおでこも全部熱かった

『二人だけの。』

二人だけのペアリングを夢見て
もう5年経っちゃった
もういいよ
私たちもう無理なんだよね

『夏』

私の夏はいつも片想いだった
今年も片想い
一方通行の夏が2車線になるのはいつなんだろう
蝉に背中を押され
今年こそは、と意気込む夏の朝。