『届いて…』
あと10cmで届くはずだった左手は
届くことは無い私の想いのように
震えてそっと私の膝に帰ってきた
お願い、気づいて
貴方のことが本当に本当に好きなんです
この先貴方以上には人を好きになれない
そう思う度貴方との距離はどんどん離れて
きっともう届かない
私の儚い片想い
『あの日の景色』
殺風景な教室にふたりきり。
何時間くらいだっただろう、
貴方とふたりで勉強した。
沢山教えてくれたおかげで、
あの時の中間テスト満点だったよ。
また一緒にふたりで勉強したいと思いながら、
もう3年も経っちゃった。
あの頃に戻れたらどれだけ幸せだろうな。
『願い事』
願い事はひとつだけ。
沢山欲張ったら神様が困るもの。
世界が平和になりますように。
ありきたりだけど1番難しい願い事。
神様が叶えてくれる日は来るのかしら。
『空恋』
小さい頃から空が好きだった
帰り道はよく空を見上げて歩いた
朝焼けのピンクも
真っ青な快晴も
絵の具では表せないオレンジの夕焼けも
星が散らばった紺色の夜空も
瞬きのシャッターで、誰に言うでもなく
私だけのアルバムに収めていた
空を見ると思うのは、綺麗だな、それだけだった
でも貴方に出会って空が綺麗だけで完結しなくなった
あぁ、この綺麗な空を見て欲しい
今何をしているのだろう
同じタイミングで上を見上げてないだろうか
貴方もこの綺麗な空の下のどこかに
ちゃんといるのだろうな
綺麗だけじゃなくなった
空を見ると想うのは、貴方のこと
空は貴方の存在を感じさせる
今日の空は星が綺麗だ
貴方は今何をしているのだろう
『波音に耳を澄ませて』
目を閉じて海岸沿いを想像して
波音に耳を澄ませてみれば
聞こえてくる
船の汽笛の音
見えてくる
貴方との朝日
キスをして、
なんて言わないわ
手を繋いで、
なんて贅沢よね
隣にいてくれるだけでも奇跡だもの
また私は夢の中で貴方と海を見るだけなのね