形の無いものでも、
人はその形を想像したりする
たとえば、風の形
多くの人がなにかしらの形を思い浮かべられるだろう
風の形なんて存在しないのに思いつく
それでいてしっくりくるのだから面白い
形だけではなく色を想像することもある
私の場合は風は水色だ
風に限らず、
形のないものを想像できるなんて、
人間はなかなか楽しい機能を持っている
ちょっと変わったところで、
優しさの形なんてものを想像してみようか
クレヨンで描いたような、
ふわふわした黄色くて丸い雲みたいな形かな?
子供の頃、
ジャングルジムのてっぺんに登ると、
ものすごく高い場所にたどり着いたような、
そんな気分で景色を見回していた
今登っても、
もちろんそんな気分になることはないだろうけど、
当時はてっぺんからの景色が輝いて見えた
どんなに高い建物や山に登って、
どんなにきれいな景色を見たとしても、
あの頃のあの景色は色褪せることはない
あの時の感情を忘れることはない
友達と楽しくジャングルジムに登った思い出は、
今も自分にとって大切なものだ
どれほど大切な思い出が増えたとしても、
この思い出の価値が下がることはないのだ
なんてことのない小さな出来事だけど、
自分を形作る大きな思い出のひとつだ
今まで無視し続けたけど、
やむことなく声が聞こえる
確かに聞こえている
ずっと聞こえないふりをしてきた
そのほうが楽だと思っていたから
でも、それは間違いだった
声は日に日に大きくなり、
大きくなるほど辛くなる
聞こえないふりをするのも限界だった
だから、思い切って聞くことにした
自分自身の心の声を
自分の心の声と真剣に向き合ったら、
今までの辛さが嘘のように消え、
心が軽くなった
自分を無視することはできないのだから、
まずは声を聞くことが大事なのだと知った
この先どうすればいいかは、
その後でゆっくり考えればいい
秋にだけ現れる、秋の天使
この天使は人の恋の手伝いをするのだ
具体的には、弓から勇気という名の矢を放つ
ハートを撃ち抜かれた者は一歩踏み出すことができる
決して片思い先の相手のハートを撃ち抜き、
惚れさせるような真似はしない
断じてしない
あくまで惚れさせるのは本人の仕事
彼らはきっかけを作るだけ
秋の天使は余計なことはしないのである
出しゃばってしまうと、
うまくいくはずのことも台無しになってしまう
成就しなかったらそれまで
無理に結びつければ歪みが出るので、
そこは潔く手を引く
秋の恋は、秋の天使の活躍から生まれる
のかもしれない
大事にしたいものは、人それぞれ違う
ある人が興味のないことも、
別の人にとってはとても大事なものだ
けれど、自分にとって大事でないものは、
どうしても軽く見がちで、
他人が大事にしていても
ぞんざいに扱ってしまうこともある
それでも、その人が大事にしている
その事実は大事にしたい
他人の大事なものを理解できなくても、
自分が大事に思っているものを否定されたら
悲しい思いをすることは理解できるから
相手が大事に思うものを、
自分にとっても大事に思う必要はない
ただ、相手が大事に思うその心は、大事にしたい