ストック1

Open App
8/27/2024, 11:55:09 AM

傘を差しながら、一人雨に佇む
バスが来るまで、まだしばらくかかる
あいにく誰かと一緒なわけではないから
会話をするでもなく、ただ待つ時間が続く
沈黙の中、雨の降る音だけが聞こえる
少し強めの雨だから、すぐ止むこともないだろう

普段なら嫌なはずの雨だけど
じっくり聴くと、この雨の音がなかなか心地いい
こんなに集中して雨の音を聴いたことはなかった
今まで気にもしなかった音
けれど、意識して聴いてみると、いい音だと感じる
自分が雨の音を好きだなんて思いもしなかった

バスはまだ来ない
今はこの音を楽しんでいよう

8/26/2024, 10:26:49 AM

私の日記帳は
明日からのページは空白だ

すでに色々なことが書かれている
今日までのページとは違って
それらのページには何も書かれていない

明日はまだ来ていないのだから当然だ

未来のことは誰にもわからない
それはつまり
たくさんの可能性に満ちているということ

明日はどんなことを体験できるのか
このページにどんな文が書かれるのか
どんな可能性が選び取られるのか
心を踊らせながら私は眠る

8/25/2024, 11:12:54 AM

向かい合わせに座る二人
その目にはお互いしか映っていない
この空間は二人だけの世界
誰も割り込むことはできない

しかし二人の間にある空気は
安らぎや穏やかさなどとは程遠い
二人の間で火花が散りそうな激しさを感じる

二人は真剣勝負の真っ只中
即座に戦況を見極め
休むことなく鈍ることなく
素早い動きでカードを場に出していく

それを観る周囲は
その動きが目にも止まらぬスピードに見えるが
二人には一秒一秒がとても長く感じていた

勝負は互角
ただのトランプ遊びのはずだが
二人は遊びにこそ真剣だった
楽しむことにこそ真剣だった

同じ実力
同じ価値観を持つ二人は
最大の友として
最大のライバルとして
全力でぶつかるのだ

8/24/2024, 10:55:19 AM

様々な悪いことが重なって
前を向けず鬱々としていた

やるせない気持ちに包まれた私は
心が箱の中に閉じこもってしまったかのようだ
鎖が何重にも箱を縛り付け
外からも中からも容易には開けることができない

こんな気持がいつまで続くのか
そんなことを考えていたら
君は容易く鎖を引きちぎり
私の心を箱の中から優しく引っ張り出した

暗いままだった心は
箱の外で光を浴び
いつの間にか気持ちは明るくなっていた

君のおかげで
もう一度前を向くことができた
心へそそがれる光を感じながら
私は一歩一歩進んでいく

8/23/2024, 1:26:00 PM

航海は始まった
我々は海へ出たのだ
狭い世界から我々は解き放たれた

我々は何も知らなかった
知らないことすら知らなかった
だが知らないということをようやく知った

だから知らないことを知るために
広い海へと出た

この航海はどこまでも続く
終わることはない
知らないことを知り尽くすことはできないからだ

しかし知ろうとし
知り続けることが大切なのだろう

我々は航海をやめることはない
我々は広い海で
知ることを追い続けるだろう

Next