林檎飴

Open App
7/21/2022, 1:20:08 PM

欲しい欲しい、あれが欲しい。
尽きない富に、誇れる名声、知能、権力、才能それから。
くれるのならば何だってしましょう。
神様、神様どうかおねがい。
あぁ、神様あなたはひどい。
こんなに私が願っているのに、叶えてくれたことなど
ひとつも、たったのひとつもありはしない。
生きとし生ける全てのものに、平等なのではなかったか。
それとも私は屍か。動く、冷たい死体であるのか。
犯した罪の一つや二つ、生きるためには仕方のないこと。
周りのものが私を見る。そんな目で、見ないでくれ。
そんな冷たい視線など、私は一度も望んでないだろ。
お願い、見ないで、いいや、見てくれ。
どうか私を捨て置かないで。無視しないで。心に置いて。
あぁ、主よ、神よ、神様。
あんな願い、やっぱり良いから、
あなたが私の全てであって、ずっとお慕い続けるから
でも、どうか、私に慈悲をくださるなら、
どうか、どうかどうか、どうかどうかどうか、どうか、
ひとつ
愛を。

7/20/2022, 1:01:15 PM

今日も、また今日も、お喋りの中に溢れる共感の言葉。
「それな」だとか「わかる」だとか。
あぁなんて、安っぽい言葉。人の個性を否定する言葉。
そんな言葉で今日も、私の思いが、主張が、
軽々しく否定されてく。飲み込まれていく。
私のものでなくなってく。
そんな私の好きな時間。テストで名前を書く瞬間。
プリントに記名をする時間。誰かに呼ばれるその時。
一番の私の個性、アイデンティティ。
誰にも否定されずに、安っぽい言葉で奪われもしない。
私が私を主張できる。
私の名前は―、


(私の名前)

7/20/2022, 9:20:58 AM

一緒に走って、一緒にふざけて、一緒に笑って。
ずっとずっと一緒、隣を見ればいつもあなた。
そんな、遠い、焦がれる思い出。
背丈も変わってしまった今の、
離れ離れのあなたの横には、
心には、耳には、差し出す手の先には、
視線の先には、誰がいるの。


(視線の先)