彼は眠そうだった。
でも、相変わらずの彼。「スマホケース変えた？？」
「変えた！じゃーん」「おーかわいいじゃん」
「これめっちゃ重いのがちで」「ほんとに？？」って言って、彼は私のスマホを持った。その時手が触れて暖かいと思ったのは内緒。
「今日の曲は？？」私たちはいつも最新で聴いた曲を教えあっている。恒例行事になってきた。そんなやりとりも楽しくて、息があっているように感じる。伝えた曲が、あなたへの贈り物なの。
まるで漫才のように、「裏もあるかんな」「ほんとだかんな」「えっ笑笑キツ爆笑爆笑爆笑」「言えよ！」
「はいはい、次ね」

一緒に問題を解くことになって、「そうじゃん、こうすればいいじゃん」「それな」「それにゃーーん」
「ん？どうした？テンション高くない？？」

「できた？？」「ちょっとまって（小声）」
「ちょっとまつよーん」とか
「（解答）もらつた」「もらつたのか」なんて、
他の人には普通の態度なのに、私には少し甘い態度なの。相変わらず遠慮なしにスマホ見てくるし、なんなのよ、もう。なのに帰りはかわいくて仲の良い先輩と話してるからさ、もー！なんなのよ！！！

チャイムが鳴って友達と話してると、彼と目があった。
まるで目を合わせてきたように。
仕切りで見えなかったけど、体が揺れてたから、手を振ったのかと思った。だから、手を振りかえしたの。
君は、仲のよい先輩の他にあまり心を開いておらず、
特に女子には先輩しかいなかった。けど、
私には彼から「心を開いてる」と言ってくれ、嬉しかったのを覚えている。
手を振ったら、にこっと目を細めて微笑んできた。
だから同じように返してあげた。
明日は彼と勉強する約束だから、楽しみなの。
まるで羅針盤が、私はどうするべきか示しているように感じた。

「親がさー、LINEとか見てくるしー、誰？とか聞いてくるしー」「でもさ、あんたもよく私に聞いてくるよね？誰とLINEしてんの？って。」「あれは、ただの束縛。束縛してるだけ。」
彼は私とどう言う関係だ。それには！友達以上恋人未満が一番似ている気がする。今、君を思い出して、
ほんとうに幸せとは、なんなのか考えている。