8/5/2024, 2:16:20 AM
「つまらないことでも」
作│鷹木美緑(たかきみどり)
僕は本当につまらないことでも日記に記すのが好きだ。
なぜなら僕が死んだ時に僕という存在がいた事を書いたものが記してくれる筈だから。そう親友に言った。親友は蝉の抜け殻を持ち上げ握りつぶした、「こうすれば生きた証もクソもないよ。存在だって死ねば居なくなる。」「そうかい、そうする人もいるからね。僕が間違っていたようだ。」「そうだよ君が間違っている。」そんなことを言う親友を裏目に僕は間違っていないと思い続けた。
7/28/2024, 8:25:39 AM
「神様が舞い降りてきて、こう言った。」
作│鷹木美緑(たかきみどり)
美術館に彼女とデートにやって来た。美術館には彼女なんか比にならない程美しい作り物の人が居た。裸でも共感性羞恥を感じないほど神々しくまるで神様のようだった。そこで僕は一目惚れと言う感情を知った。その神様のような彫刻は彼女と居てもいいことなんかありやしない。と語るような目をしていた。なら僕は貴方と付き合いたい。そう叶わないと分かった様な顔を神様に向けた。神様は何も言わない。それを分かったから僕の目の前に舞い降りたような彫刻に目を背けたんだ。