1年後、私は死んでいる。
この世にはいない。
はずだった。
あの先生が私を生かした。
死にたかった私を。
生かしてしまった。
その罪は重いですよ、先生。
「また私のせいなんですか?」
先生が話しかけてくる。
だけど私は答えない。
「私のせいなの?答えなさい。」
「、貴方のせいですよ。私は死にたかった。貴方が勝手に私を生かせた。」
「家族が居ないから?死にたかったの?」
「、、それもある。」
「じゃあ私の家族になってよ。」
「意味分かんない。出てってよ。」
「はいはい。また来るよ。」
もう来なくていいのに。
でもそれは出来ない。
ここは病院で、私は身動きができない。
必ず誰かに監視されている。
もう私の逃げ場は無いのか。
「あ、さっき言い忘れたけど、もう院長には言ってあるよ。」
「、はぁ?」
「じゃね。」
ほんとに意味がわかんない。
あの先生の思考回路は。
74テーマ【1年後】
日常。
そんなものは、すぐ簡単に壊れてゆく。
前までは私の方が愛されていたのに。
前までは、私の方が優先だったのに。
あの子が王族の血筋だって分かった途端、「私たちが大切に育ててきました」なんて、いい顔をする。
こんな日常、すぐ壊れてしまえばいおのに。
元の日常に戻れ、なんて言わないから。
早く戻って、前までの日常に。
私がこんなに願っても、あなた達は変えてくれないものね。
73テーマ【日常】
《あなたの好きな色は?》
〈僕は白!だって何色とでも混ざることができるから!〉
[私は青!名前も空だし、青い空も好きだから!]
〔ぼ、僕は、、黒、かな、。黒は、僕を影にしてくれる色だから、。〕
[何よそれ〜!]
『私は…赤が好き。どんな時もそばに居てくれるから。』
「俺は…透明。一色に染まることも無く、ただ一人で強く立ってるから。」
〔透明って色なのかな、、〕
《あなたの嫌いな色は?》
〈僕はないよ!全部が好きだから!〉
「それはずるい気がするけどな。」
[私は茶色かな、。なんか、やだ。]
〈なんかやだは…理由にならないと思うけど。〉
〔ぼ、僕は、…僕は、、白。明るいし、目が痛くなっちゃうから、。〕
[単に目が悪いだけでしょ?]
『私は……透明。何色にも染まれなくて独りぼっちだから。』
「俺は黒。何色も黒に染めちゃう嫌いな色。暗いところはもっと嫌い。」
《最後の僕ちゃん。それはただのビビりでしょ。》
「ビビりじゃねーし!!!」
《これはある小学校の
図工クラブの子供たちの会話です。
あなたは何色が好きで、
何色が嫌いですか?
私は…__が好きで、空が嫌いね。》
72テーマ【好きな色】
未来 とはなんだろう
君が進むべき「道」?
君の夢が叶うであろう「道」?
君と誰かの恋が叶う「道」?
正解はないよ
君が選ぶんだ
でも 失態はしないでね
失敗はいいよ
たくさんしな!
たくさん たくさん たくさんしちゃえ!
失敗の数ほど君は前に進める
成功ばかりが真実ぢゃない
失敗は悪いことじゃない
綺麗事なんて聞かなくていいんだ
君のあるがままに進めばいい
71テーマ【未来】
1年前、俺は殺された。
それからずっとこの世を彷徨っている。
最近、家族に会った。
元気そうでよかったよ。
俺はある子を愛していたんだ。
その子は他の男の人と歩いているところを見たよ。
元気そうで、楽しそうで良かった。
いつから付き合い始めたのかな。
俺のことは忘れてないかな。
あ、でも幸せになって欲しいから、俺のことは忘れてね。
もう俺には思い残すことなどないよ。
それじゃあね、世界。
上から見守ってるからね。
お元気で。
70テーマ【1年前】