「放課後」
「おう 早く帰れよう」
三階の廊下から学年主任の声が響いてくる
いつの間にか日も落ちて薄暗い教室
冗談で 暗闇先生と名付けていた
暗闇先生が巡回に来たら帰る時間
2年生になったらクラスが分かれてしまったので
部活が終わった後は
隣の教室に行ってダラダラお喋りしていた
あの時の先生の顔は覚えてないけれど
不思議と巡回の時の声色は覚えていて
今でも夕暮れの帰り道に
たまに思い出す
早く帰れよう
校舎に 大人に
守られていたんだな
あの頃の私たち
「カーテン」
何もかも上手くいかない
暗い感情が渦を巻いている
カーテンの隅に 少しだけついたシミみたい
ただ聞いて欲しくてこぼした弱音に
「あのね 相手に期待するから辛いのよ」と
ド正論を返されて
貴方に解決して欲しかった訳ではなく
ただ
話しておきたかった
それだけだった
了解です
「貴方にも」期待しない事にします
金輪際 愚痴も言うまい
透けて見える傾聴のテクニックが
やわやわと滲んで
シミになっていく
明日 カーテンを丸洗いして
キレイさっぱり 流してしまおう
拗ねるなへこむな
私を私が憐れむな
「星座」
あの時 あなたに声をかけていたら
間に合ったのか 私は
光と光をどう結んで何に見えるかなんて
先に結んだもの勝ちじゃあないか
初めから星の導きで
私達の運命が決まっていたとしても
あの時もしもと
後悔するのは もう沢山なんだ
光と光を結んで 夜空にでっかく
「ゲンキ デスカ」と線を描く
元気でいてくれたらいい
もしも貴方が何処かで気付いたら
「オカゲ サマデ」と結んでください
「通り雨」
降って来やがった
朝の予報より早かったな
傘は嫌いだが
コイツが濡れるのは嫌だ
コイツはコイツで
俺が汚れて帰るとコイツの同居人に怒られるからな
大人しく腕の中に収まって
楽して家路をたどるとするか
向こうの空が明るいから 通り雨だよと
僕は君に話しかけた
あの時 雨に濡れた君を見ながら
黙って通り過ぎるしかなかった僕が
想像の中でだけ飼うことにした君に
「秋🍁」
お題にまさかの自動入力絵文字
秋と🍁はセットなのね
実りの季節は何となく茶系のイメージで
チョコの新作も出て来る季節
良いですね
秋🍂
(うちの秋は🍂でした)
夏を生き延びて
ようやくの秋
この暑ささえ凌げばと耐えてきたけど
いざ涼しくなったら
何をしたら良いのかポカンと佇む自分がいます
美味しいものをたくさん食べて
行きたい所に行って
満喫しようね 秋