【神様へ】
拝啓、創造主たる我が神様へ。
私の住む場所では少しずつ日が伸びる春と呼ばれる時間です。
さて、貴方は私たちをつくり、私たちのまわりの世界をつくり、環境をつくったのだとお聞きしました。なのでありきたりで聞き飽きたであろう質問をします。
貴方は、人とは何なのだと思いますか。力もつ者が力なき者をいたぶることができます。寄り添い合い思い合うこともできます。感情のままに生きることも、感情を殺すこともできます。
自分では考えられない思考をもった人間もいます。私が使っている言葉では言い表せない、プラスでもマイナスでもない複雑な感情が存在します。
人間って、結局何なのでしょう。貴方はなぜ、このような種族をつくろうと思ったのですか。愚かで未熟で弱いモノ。貴方はもしかしたら、もう何の感情も抱いていないのかもしれない。
生き方とか幸せとか心とかも、私にはよくわかりません。そして一番わからないのが、人です。
それを探すためのヒントとして、貴方の考えを、貴方なりの答えを知りたいと思いました。
次は、貴方について知りたいというお手紙を書く予定です。
貴方につくられた者の一部より
【快晴】
気味が悪いほど青くまぶしかった空に消えたあの白いくじら
夏が癒えていく晴れにのまれていく天晴れな快晴の太陽
【遠くの空へ】
空ってどこまでが空なんだろう
今見てるこの青は距離的にはどこらへんにあるんだろう
遠くで凪ぐ雲はどのくらい早いんだろう
ああ、今日も僕は学校に行きたくない
家がダメなら、あの空の少し遠くにあるところに
学校よりも飛行機雲一本分くらい遠くの空にあるところに放り出されてみたい
どこまでが空かを考えながら、自分のこべりつく思考を忌む
そう空でもいい、空でもいいから
僕を甘えさせてくれないか
【言葉にできない】
言葉にならなかった気持ちを噛み砕くとじゃりっと苦くなってく
遊ぶように並んだ言葉はあなたの。不器用に揺れるのはわたしの。
言葉にできないの、これに似合う言葉がないから。と温まる頬
【春爛漫】
命が芽吹き、咲き乱れる春。
新年度に疲れて、たくさんの細胞を犠牲に寝込むこともある。
別れの鼓動に泣き、飽くなき出会いを拒むこともある。
夢に敗れ情に揺れて、明けない夜の彷徨を望むこともある。
真っ暗な心との会話を嫌い、当てのない旅から逃げることもある。
どれもこれも、春爛漫。貴方の春は確かに、跡を残していくのだから。