列車に乗って、海へ行く。
遠い遠い海の奥。
そこにはキラキラ月明かり。
私を優しく包み込む。
苦しい苦しい水の中。
不思議と呼吸が澄んでいる。
息ができているこの地上。
不思議と呼吸が滞る。
澄んだ呼吸ができる場所。
それはきっと、
ここである必要なんてなかったんだ。
私が呼吸のできる場所。
そこまでは、列車に揺られてガタンゴトン。
〈列車に乗って〉
遠くの街へ出かけよう。
同じ毎日を過ごす日々。
人との関わり。
仕事に勉強。
全部がきっと「私」を叶える道標。
それでも毎日がいい日なんてことなくて。
辛い一日だってある。
なんならそれが続くことだって。
そしたら遠くの街へ出かけよう。
ほんとに行けなくたっていい。
私たちの想像はいつまでも、どこまでも、自由なのだから。
〈遠くの街へ〉
逃げたくても追ってくる。
追いつきたくても遠く離れていく。
〈現実逃避〉
君は今、何をしていますか?
どこで暮らしていますか?
君は「夢を叶えるんだ」と言って、私の前から消えてしまいました。
どうしていますか?
生きていますか?
君の夢が、この世から消えることじゃないことを願って、私は今日、幕を閉じます。
〈君は今〉
ふと見上げた空は、曇り空。
私にとっては寄り添いの空。
そこから雨が降れば、雨模様の空。
私にとっては共に泣く空。
〈物憂げな空〉