最悪
「あ〜あ最悪、こんな事なら家族と離れて暮らしたくなかったな」久しぶりに帰省した妹がぼそっと言った。「えっ?」私は思わず聞き返した。「家に帰りたいって言ったの」と妹が悲しそうな顔で言った
私の妹は色々理由があって特別支援学校の寮で離れて暮らしている。しかし、長期休みやゴールデンウィークに帰省する度に家に帰りたいとか、寮に行きたくないなどと言っている。私はそれを聞く度にとても辛い気持ちになる。「可哀想だけどどうにもしてあげられないんだよね、ごめんね」とそれしか言えなかった。
最後に大好きな妹へ
元気でやってる?帰省すると毎回帰りたいって言うけれどどうにもしてあげられなくてごめんね。でも決まりや規則に厳しくて嫌な事や我慢しなければならない事も沢山あるかもしれないけれど私はずっと応援しているよ。体に気をつけて頑張ってね。
狭い部屋
私を置いて行かないで。狭い部屋にひとりぼっちにしないで。そんな私の願いも虚しく、あなたは私を置いて遠い場所に行ってしまった。
あなたがいなくなってから私は狭い部屋で毎日泣いた。幸せな生活から一変して孤独な生活に変わってしまった。でも今でも私はあなたの事を愛しているよ。またいつか会えると信じて。
失恋
「私ね、付き合っていた彼にごめん、別れようって言われたの」友達は悲しそうに私に言った。「そうなんだ。なんでそう言われたの?」私が聞くと友達は「その人はね小さい頃にお父さんを亡くして母子家庭だったの。それでねつい最近お母さんが入院してしちゃったから高校での部活動も諦めて病院で看病しなきゃいけないからって。お母さんが入院している病院が遠くて引っ越さなきゃいけなくなったんだって」と言った。
「大変だね、大好きな部活も諦めなきゃいけなくなるなんて」私はそう言った。「悲しいけど、そういう事情なら仕方ないよね」と友達は残念そうに言った。「まあ元気だしてよ」私はそう言って自販機で買った缶ジュースを友達に渡した。「ありがとう」友達は嬉しそうに言った。「私その彼のお母さんの所に手伝いに行ってあげようかな」と友だちが言った。「良いね!私も行く」
失恋しても前向きになるって素敵なことだね
正直
「正直な人 詩」
正直な人とは
嘘をつかない人
正直な人とは
嘘を付く事を嫌う人
正直な人とは
正直と嘘の違いを区別できる人
正直な事は
信頼関係を失わないためにも
大事な事だ
正直な事は
大人へ第一歩
梅雨
今日も雨。
曇った窓ガラスに指で絵を書いてみる。
「変な絵〜」横にいた妹がクスッと笑ってそう言った。私は妹の頭を軽くこづいた。楽しそうなやりとりにお母さんも自然と笑顔になった。
「いい加減起きなさい!何時だと思ってるの?」母の怒鳴り声で私は目を覚ました。どうやら夢だったらしい。「全く、あんたは呑気でいいわねぇ、休日だからって遅くまで寝られて」と母は言った。「何度も起こしに来たのに。そういえばなんの夢を見ていたの?あんたずーっとニヤニヤしてたわよ?」母にそう聞かれて私は「内緒〜」と言って階段を下りてリビングへ行った。「変なの、まあ良いけど」母は不思議そうに言った。
私は妹と喧嘩の一つもしない程とても仲良しだという理想的な夢を見ていたみたいだ。今妹とは理由があって離れて暮らしているが、妹と一緒に生活していた頃は毎日のように喧嘩ばかりしていた。
妹は元気にしているかな。
元気だよね、きっと。