些細なことでも
どんなに小さなことでも
毎日お話をしてね
どんなふうに思ってるのか
ちゃんと聞きたい
ちゃんと伝えたい
やっと会えた君との時間を
心に刻むように
最後の瞬間まで
大切にしたい
君にとっては
些細なことでも
僕にとっては
心の灯火
それは暗闇に揺れるひとつの炎のようだった
恋に気づいた日
私の心に明りがぽうと灯った
か弱げにゆらゆらと揺らめく
心もとない光だけど
消えないように守り続けたい
火を消すのも灯すのも
あの人次第
どうか
涙で光が消えませんようにと
祈るしかできない
それでも
たしかに火は灯った
不完全な僕
情けなかった
好きな人に
好きとさえ言えなかった
あの人しかいなかったのに
あの人がすべてだったのに
それから僕は
気が狂ったように好きな人を作りだしては
新しいオモチャの車を欲しがる子どもみたいに
次々と乗り換えていった
やがて誰も
僕を相手にしなくなった
僕は馬鹿な生きものだ
未だに初恋は
切なく甘く
僕の胸を締めつけるよ
そして
雨が落ちてきそうになったら
不完全な僕は
空を見あげる
言葉はいらない、ただ・・・
夢を見ていました
たのしい夢
すこし切なくて
心が痛いのは
あなたを好きになったからなんだと
予感だったのかも
たのしい夢も
いつかさめる
そのことを忘れて
ただたのしかった
始まりがあれば
終わりがある
そんなことさえ
言葉はいらない、ただ・・・
抱きしめてほしかった
雨に佇む
手を広げ
落ちてくる雨を受けとめながら歩いた
やっと降ってきた雨は
泣けない私の涙みたいで
泣いているつもりになって
落ちてくる涙をぬぐいもせず
天を仰いだ
心が麻痺しているのなら
悲しみも苦しみも感じないはずだ
なのに
悲しすぎて可笑しかった
どうどうと雨は流れた
部屋に入りなさいと言われたけれど
私は泣きたかった
雨に打たれ
雨に佇む
服は濡れたけど
心は乾いたまま
風邪をひいたのは
心だった
たまに人のことで泣くときがあるけれど
自分の悲しみでは泣けない
豪雨が来ると
ああ
私の悲しみが氾濫していると思う
泣けない私の悲しみが
繰り返し降ってくる
悲しみはおそろしい
ポツポツと降ってくる雨に踊る
薬じゃ悲しみは癒えない
心は誰にも救えない
強く
強く
抱きしめてほしくて
ずっと雨を待っていた
ポツポツと降ってくる雨に佇む
為す術もなく
雨に佇む