貴方とよく夜のドライブをした。
「星を見よう。
空気が澄んでいるところに行こ」
あなたが運転する車で。
寒いね、何か買ってく?と話ながら。
山道をすすんだ。
寒い時期の方が星がよく見えるね、
真っ暗だ、とお互い笑いながら。
あぁ、懐かしい。
あぁ、さみしい。
あぁ、思い出したくない。
あぁ、憎い。
この思い出たち。
今、貴方は
私ではない女性を横に乗せて。
きっと夜のドライブをするんだろう。
私を傷つけた二人で。
謝りもしないで。
楽しく笑っているのだろう。
あの時私は、
ずっと貴方と一緒に生きていきたいと
願った。
今の私は
あなた達が一緒に悲惨に死ぬことを
願っている。
消えてくれ。何もかも。
流れ星に願いを
嫌だ。なんで、やりずらい。
もっと簡単に。
細かくしてさ。
なんでって?
ルールってそーゆーもんじゃん。
無法地帯は楽しくない。
決められた範囲でどうするか。
考えるのが楽しーじゃん。
バレないように。楽できるように。
ねぇ、それが、ルールじゃん。
優しくないし、冷たくないよ。
守ってくれないし、あるだけだよ。
だから、ルールなんじゃ。
殺していいなら殺す。
なんで、できないの?
自由じゃないじゃん。
なら、死なない程度に痛め付けていいの?
それなら良いんだ。
へぇ、わかった。グレーゾーン。
ルールだもんね。
殺しちゃいけないなら
痛めつけて死ぬのを待つしかないね。
なーんだ、簡単じゃん。
それっていいの?本当に?
ルール
4月23日 火曜日 曇り
今日も仕事。
昨日知った事実は私を壊すけど、
日常はいつものように来る。
ショックと言うか、悲しいと言うか、
だよね、って言うか。
色々な感情が混ざって今日の空と同じ色。
もし、傷つけられた人が傷つけた人を
裁いていいのなら
私はきっと生き地獄を相手に望むだろう。
死ぬ方がましだと思うぐらいの
生き地獄を。
心の状態は顔に出るとはよく聞く。
「目は口ほどに物を言う」
昔の人は言葉にすることが上手い。
私の心情は顔を見たらよくわかる。
どうしようもない。どうしたいかもない。
いや、あるが考えがまとまらない。
ぐちゃぐちゃなのだ。
雨が降った後の土のように。
あれ、なんで、生きてんの?
なんのために、生きてんの?
はは。わかんねー。
仕事が終わる頃
雨が強く降っている。
私の心みたいだな。
今日の心模様
ゆれる、ゆれる。
静かな水面が揺れている。
まるで、嵐の前の静けさのように。
ゆれる、ゆれる。
ひとつ雫が落ちてきて波紋を生む。
それは、突然のような必然のような。
ゆれる、ゆれる。
ひとつの雫で大きく揺れる。
だんだんと
小さな歪みが大きくなっていく。
はじまりは小さなきっかけ。
それが次第に大きく、深く歪んでいく。
それが、小さな小さな雫だったとしても。
あなたの雫はなんだった?
始まりは些細なこと。
小さな積み重ね。
神のいたずら。魔が差した。
越えてはいけない一歩。
越えなければいけない一歩。
裏表。裏返る瞬間。表立つ瞬間。
陰陽。影がさす瞬間。日が出る瞬間。
凹凸。塞ぎこんでしまう瞬間。
飛び出る瞬間。
何があなたを動かすの?
それは、小さな小さな何か。
それは、強力であり微力である。
-雫-
お願いします。
願いを叶えてください。
それが叶えば、何もいらないです。
本当に?
何もいらないの?
はい。何もいらないです。
何を望むの?
私を裏切った旦那とその女性を
生き地獄に落としてください。
貴女はどうなってもいいの?
いいです。もう、どうなってもいい。
憎い。憎い。死んでしまいたい。
死んでしまったら、何もなくなるよ?
いいです。もう、誰も信用できない。
生きていくのが辛い。
この苦しみから解放されたい。
あの人たちを苦しめたい。
可哀想に。何もいらないのなら、
その感情を消してあげましょう。
旦那さんと女性へ向けたその感情を。
私は何もいりません。
幸せも喜びも。
ただ
あいつらを地獄に落としてください。
何もなくなればいい。
全部全部失くなれ。無くなれ。
人が壊れるのは一瞬だね。
貴女はもう、何もないよ。
おめでとう。
何もいらない。