一年中半袖でいたあの子が
今では制服を着ている
同い年なのに感慨深く感じてしまう
私達はきっともうあの頃には戻れない
そんな今だから言えること
あの子の眼差しは真っすぐだった
私の隠している心の弱さまで見透かすぐらいに
あの子はずっと私より賢くて大人だった
私が怯えないように見えないふりさえするほどに
天国と地獄
私はもうその両方を知っているかもしれない
そんな気がしているだけで
まだどちらも何も知らないのかもしれない
死んだらわかることは
一生わからないこと
生きているうちにわかることは
死んだらわからないこと
「月に願いを。太陽に祈りを。あなたのためなら私は 何にでもなる。どうかあなただけは幸せでありますように。」
これはフィクションの世界にしかない概念なのだ
いつからかそう言い聞かせるようになった
そんな虚しさや悲しみを忘れる瞬間がある
あなたの心からの笑顔に癒やされたときだ
きっとあなたは永遠に気づかない
そんなあなたの尊さを守りたい
私の恋はいつも実ったら終わってしまうから
今はただあなたの近くにいたい
理想のあなた
かつては私の心の真ん中にいた
あなたのような完璧な人は
永遠の存在だと思っていた
理想のあなた
気付いたらいなくなっていた
あなたは何も変わっていないのに
私の理想が変わってしまった
理想が人をどれだけ酔わせようとも
永遠に覚めない夢などないのだ
夢から覚めた時
どうしようもない孤独が押し寄せる
理想を忘れた時
やっと自分と向き合うことができる
突然の別れは私を泣かせなかった
何でもない日にその時の涙がこぼれ落ちる
私は何を思って泣いているのか
本当はよくわからない
突然の別れは私を壊した
ある日自分が変わった所に気付く
そういえばあの別れが
私を変えたのかもしれない
突然の別れは私のためにあった
時に苦しめ私の人格まで変えても
共に過ごした時間を
確かな実感に変えるものだった