5/19/2024, 2:41:08 PM
「ずっと嫌いだったんだよっ!」
それはいつもと同じ夕暮れ時の教室。
いつに無く、深刻な顔をした親友が言った。
「自分勝手で努力もせずいつもいつもあたしにばっか負担かけて、あたしが今までどれだけ我慢したか…!」
知らねぇよ。
傷つくより先にそう、思った。
だって何となく嫌われてるのなんか気づいてた。
話が噛み合わないことも多かったし、言われて嫌なこともたくさん言われた。
それでも隣に居たのは、たぶん好きになれると思ったから。
でもそれは私だけの幻想だったらしい。
「…なんか言えよ」
親友は黙ったままの私を睨む。
正直、面倒くさい。もう一瞬で親友への興味を失った私は、すべてがどうでも良かった。
「いままでありがとね」
私は感情を出来るだけ無くし、笑顔でそう言った。