「魔法」
アナタに魔法の瓶をお薦めがありますよ。
〇〇の粉で〇〇になりたいとなり
〇〇の香水で〇〇の匂いとなり
〇〇を強化すれば〇〇となり
そう願えば望み通りに瓶はその願い通りになります
それこそ何もしなくても名誉や億万長者にもなれるかも知れません
ただしこの瓶の使用は1時間に一回、一日に二回しか使えません
一時間使えばアナタの寿命は三年と短くなったり長くなったりします
またアナタの預金残高は一時間使えば一万ずつ無くなっていきます
「魔法の瓶」の効果は保証致します
ただし寿命の保証は致しませんし
預金残高は効果の有無関わらずに返金致しません
代金は頂きませんが、寿命と預金残高は頂きます
「魔法の瓶」のご利用をお待ちしております
「夜空を駆ける」
シルバー色で赤と青をサーチライトを照らしながら
世界中の夜空を駆ける姿は、鋼鉄の鷹
「君と見た二時」
虹を見た後に君は空へ還っていた
赤の和傘とてるてる坊主を残して
「ひそかな想い」
あの…ワタシ、あの方にひそかな想いを抱いてるんですよね…
願わぬ想いだけど…遠くからあの方の姿を見てるだけで良いんです…
古びた姿で佇んで…いつか…居なくなってしまうんじゃないかて寂しい想いも一緒にしまっておくんです
「あなたは誰?」
ストレートで前髪がパッツン切りで細長い目
藍色の着物に朱の帯
暗闇の中なのに、藍色の着物に朱色の帯がはっきりと分かる
朱色の帯には金色の般若心経が施されていた
(暗闇の中なのに、着物の色、帯の色、それに金色の般若心経が施されているのが、分かるのだろうか?)
「…あなたは誰…?この祠の…」
藍色の着物姿の女は小さく笑い
ワタシの頭を撫でて消えていった
「手紙の行方」
無事に相手先に届くこともあれば
途中で郵便事故に遭い迷子になれば
戦時中は検閲で没収されることもあり
生きる力になることもあれば
生きぬ力を奪われることもある
手紙の行方は手紙だけが連絡手段の時代は
手紙の数奇な立場を巡る廻る