「そっと伝えたい」
「アナタに伝えてなかったけど、
実はワタシね、
◆◆◆◆なんだよね
面向かって云うことでもないからさ、
そっと伝えたいからメモ紙に書いておいたからさ、
あとは宜しくね。」
彼女からのメモ紙はノートの端切れとかに書かれた訳じゃなく
壁一面に書かれていた。これはメモ紙のレベルじゃないだろう。
僕は壁一面に書かれた彼女からそっと伝えられた
伝言通りの行動を取り、壁一面に書かれた
彼女からのそっと伝えたいことを消した
言葉通りにね。
「未来の記憶」
ワタシはまだ未能力ロボットだから、わかりません。
あるじさまにはみらいのきおくはあるのでしょうか?
みらいてなんですか?このさきのはなし…
ワタシは…
「君にもいつか未来を見れるようにするよ。
今は難しいけど、未来を見れるようになったら、何をしたい?」
━わたしはあるじさまといっしょにでかけたいです━
それが
ワタシの未来の記憶です
叶うことはなかったけど、未来の記憶は見れました
主様と一緒に過ごした記憶と
未来の次のワタシ単体の記憶は
未来の記憶として繋がり続いていく
「ココロ」
涙は出ないし声も出せない
SOSを出しても
誰も気付いてくれない
重くて脆くて
すぐに壊れてしまいそうなのに
たった一言やちょっとした行動で
壊されるのも救われるなんて紙一重だね
「星に願って」
あの方と和合出来ますようにと小さな星に願うのは
盲目の女
一攫千金と小さな星に願うのは友人に騙され一文無しになった男
美貌が欲しいと小さな星に願うのは大富豪の妻
些細な願いから欲望までの願いを叶えるのは小さな星に願い
或る町に流れる小さな星は好き勝手な欲望に堪忍袋が切れ
些細な願いには叶え
欲望だらけの願いには
真逆な願いを叶えたと云う言い伝えがあるそうな
それからその町では小さな星が流れる日が訪れたら
夜は家に引きこもり空を見上げることなく1日を過ごすことを
命じているそうだ
「遠く」
遥か彼方の遠くにありそうで
遠くなさそうな新時代は
どんな世の中になっているのでしょうか?
「君の背中」
君は
いつも背中に
柴犬をおんぶさせてから
出勤していく僕を見送るのが日課だ