朝、風鈴の音とセミの鳴き声が聞こえ
この前までまで厚いブレザーを羽織っていたが、今日は羽織らずに今日は夏に合わせた半袖に腕を通して出かける。
つい最近まで桜が舞っていたと思えば、気づくと木々は緑色に染まり、木陰がゆらゆらと揺れている。
気づくと今年は半分以上が過ぎ、もう後半戦だ。心を切り替えて、これまでよりも駆け足で走り抜ける。
夏は1年の節目、切り替える時期。この間のどれだけに成長するか、変われるか。ただ休むだけでなく、終盤に向けて準備す大切な季節なのだ。
いつも通りの声で、「またね」と笑って言い残したあの日
あれからどれだけの日がのぼり、遠ざかったのか
''また''、というのはいつ来るのだろう。
本当にその日が来るのだろうか。
でも、いつかきっと。いつかは…
信じる事しか出来ない。またいつか、会えると。ずっとずっと、信じるしか無い。
夢を見ているなんて、そんな物ではない…。そんなはず、ない。
床に当たっている黄色い光に、三つの人影が写り込む。
夕方、友との帰り道
空を覆う雲の隙間から太陽が見えて、今にも虹が掛かりそうだ。
先程まで激しく降っていた雨が、水たまりとなり光を写している。
雨でしめった地面は、光を受けてギラギラ輝いている。
それを、共に支え合う仲間達と眺める幸せが 輝いている。
一人になっても
揺れる木陰 それすら、光輝いているよう見えた。
今日も挨拶を交わす
今日も一緒に話す
今日も一緒に居る
今日も一緒に遊ぶ
二人だけの、秘密の遊び。
他の人には分からない、分からなくて良い。絶対に渡さない。
邪魔は出来ない、させない。二人だけの秘密
ずっと、二人だけの物。私だけの者…
7月も中盤に入り、すっかり夏。
日の当たる窓から覗く
人々は、仕事や学業に打ち込んでいる時間帯。学校の敷地には、プールを泳ぐ子どもたちが見える。
話し声は聞こえないが、夏の賑わいを感じる。
窓から眺める、そこにはただ セミの声と風鈴の音が鳴り響いていた。