11/2/2022, 12:31:09 PM
『眠りにつく前に』
眠りにつくまでほんの数分
電気を消して
ウォークマン流して
明日へダイブ
あっという間に夢に溶けるの
11/1/2022, 10:36:57 AM
『永遠に』
記憶が消えてしまう
私の中には
残念ながら
何も残らない
だけど
数々の愛はきっと
知らぬ間に心に灯り続け
あたためる、私を
永遠に
10/31/2022, 12:59:13 PM
『猫』
理想郷は
猫の体内に
日なたに転ぶ
くすぐればヘソ天する
幸せも我が儘も
ぎゅうぎゅうつまって
寝顔なんてみたら
ね
とろけてしまう
10/30/2022, 11:25:02 AM
『懐かしく思うこと』
ある時期、母方の祖父母のもとで暮らしていたことがある。
祖父は口が悪く頑固。
農家を営んでいた。
祖母は「農家の嫁になるものじゃない」と口癖のように。
料理が得意な、愛の濃い人だった。
もう、あの頃、暮らした家はない。
祖父母が他界してから、壊してしまった。
目をつむれば、いつでもいける。
祖父は横になり、うるさいくらいの大音量で、テレビをみている。
祖母は冷たい水を使って、器を洗い、夕食を用意する。
今頃には大根ばかりのおでんを煮て、振る舞う。
私が大根に目がないからだ。
私の思い出の中では、家も祖父母も生活している。
温もりがある。
ないけれど、あるのだ。
今も2人が裏の流しで白菜を割り、塩を振り、唐辛子を入れ、漬物をつけている。
あそこに、私はいた。
あの頃について書くごとに、懐かしく思う。
10/29/2022, 10:50:08 AM
『もうひとつの物語』
彼が結婚したと人づてに聞いた
私と別れて半年
私とのつきあいは驚くほど長かったのに
後悔していた
私を許してくれる貴重な人間だった
私はわがままだから
最後も勝手な言い訳で別れた
私はひとりで彼の幸せを祈る
そんなこともできずに
人生の曲がり角を曲がろうとしていた