こまつな

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7/22/2023, 11:15:08 AM

もしもタイムマシンがあったなら、

過去の色々な日付に戻り、
関係各所に謝るだろう。

あの時のあの言葉は悪意があってのものではなかった。
許さなくてもよいのだ。ただこちらの意図を知ってほしい、と言うだろう。

きっと、誰も彼も口を揃えて、

「いやそんな、謝らなくていいから……」

と面倒くさそうな顔をして、そう言うのだ。
それでも私は、きっと言わずにいられないのだと思う。

そしてある時、子供の頃の自分に会って、

「君は幸せだよ。でもその幸せは周りのお陰なのだ」

と、きっと言う。そして、幼いながらも賢い私(希望的観測)は、適当に頭を縦に振る。それを私は愛おしく思うのと同時に、どこか腸が煮えかえるような気持ちになるのだ。

本当は、タイムマシンなど要らない。

あった事で生まれる、人間関係の崩壊が何よりも怖い。

それは、私と誰かとの関係でもあるし、

私と、「私」との関係性の話でもあるのだ。

7/21/2023, 10:40:08 AM

楽器が欲しい。

今、とにかく楽器が欲しい。

何だかんだで10年以上の付き合いになってしまった楽器だ。
名前をコントラバスという。

コイツがまあ図体がでかい。
しかも低音でよく響くので、近所迷惑にもなりやすい。

オーケストラに入ってこの楽器に触れ、
大学に入った後もなんだかんだジャズを始めてしまい、
今の今まで弾き続けている。

中学の頃、
「小柄な自分がコントラバスやったらカッコいいのでは?」
……という至極浅はかな理由で始めた、
この取り回しもしづらく運ぶのも一苦労な楽器を、
まさかこれほど長く続けることになるとは思わなかった。

結果的に、自分を自分たらしめているアイデンティティの
一番大きなところにこの楽器と、音楽の存在があるので、
なかなかどうして分からないものである。



未だに弦の1本を、硬くなった指の腹で弾き音を聞く度に、

中学でこの楽器を始め、初めて弓で弦を震わした時の、

部屋全体に低い音が舞うような、地響きの感触を思い出す。

7/21/2023, 5:52:24 AM

子供の頃、母に自分の名前の由来について聞いた。
パッと見では意味が分からない単語の羅列だったからだ。
母は、

「優しい子に育って欲しかったから」

と言った。

「私の名前の漢字って『優しい』って意味なの?」

「いや、違うけど、なんだか優しそうじゃない」

「…?」

随分適当な口上であるが、今思えば、子供相手に分かりやすい説明をした結果なのだろう。本当はそんなことを考えなかったかもしれないが、少なくとも私の名前は、熟考して練り出されたものなのだろうということが、今なら分かる。

というのも、私の名前の画数、めちゃくちゃ縁起が良いのである。恐らくこの画数にするために、色々捻り出してくれたのだろう。

お陰様で今とても幸せである。