7/3/2025, 1:08:12 PM
「遠くへ行きたい」 #52
遠くへ行ってみたい。
どこか、誰も見当がつかないようなところ。
誰にも何も告げずに、たったひとりで。
そんな勇気はないからしないけれど、もしやったら私を心配してくれる人がたくさんいる。
家族も、親戚も、友人も、先生も。
あなたは私のことを心配してくれるのだろうか
7/2/2025, 1:24:02 PM
「クリスタル」 #51
照らされれば照らされるほど、輝いて
照らされずとも僅かな光で、煌めいて
その光は数多の人の目を奪う。
ああ、お願いだから、そんなに輝かないで。
みんながあなたの美しさに虜になってしまうから。
あなたの煌めきを知るのは私だけでいいの。
クリスタルのように美しい、私の愛おしい人。
7/1/2025, 1:40:05 PM
「夏の匂い」 #50
夏になると、
陽当たりの良い部屋からおひさまの匂いがする。
冬になると、
抱きしめたあなたからおひさまの匂いがする。
夏は、その匂いがより顕著だ。
だから、夏が好き。
あなたにぎゅっと抱きしめられてるような気がするから。
6/30/2025, 10:45:53 AM
「カーテン」 #49
はらり、顔を覗かせる。
ひらり、何も見えなくなる。
じわり、涙が滲んでる。
くすり、笑う声がする。
ふるり、孤独ではなかろうか。
ざわり、誰かがいるようだ。
ふわり、風とカーテンが踊る。
くるり、あなたが振り返る。
ようやく、隠したがりのあなたの全てが見える。
6/29/2025, 10:47:21 AM
「青く深く」 #48
あなたといえば空色。空といえば青。
だから、私の中であなたは青のイメージが強い。
私はオレンジ色っぽいと言われることが多い。
だが、あなたのことを知るうちに私もあなたに染まってゆくような気がする。
そう、補色である、青色に。
もっと、もっと私をあなたの色に染めて。
より深く、もう後戻りできなくなるところまで。