「夏の気配」 #47
私と同じ日に変えた夏の制服
毛先だけ切られたストレートヘア
いつもよりも少しだけ火照りやすい頬
あなたの変化が私に夏を知らせる。
夏が苦手だった。
なんとなく、何もない感じがするから。
思い出が、触れたら消えてしまいそうだったから。
でも、もう怖くない。
日々のあなたの変化が私の思い出になるから。
いつも気にかけてるのだから、思い出が消える前にまた新しい思い出ができるだろう。
いつも、あなたが近くにいるから、怖くない。
「まだ見ぬ世界へ!」 #46
あなたのこと
この半年でたくさん知った。
好きなもの、好きなこと、好きな人
嫌いなもの、嫌いなこと、嫌いな人
そして、私を「好き」に含めてくれていることも。
好きも嫌いも、得意も苦手も、たくさん、たくさん
でも、まだまだごく一部
だから、もっと、もっと知りたい。
まだ見ぬ世界を、まだ見ぬあなたを!
「最後の声」 #45
喉が弱くて、風邪で声が出なくなることがある。
「ありがとう」も「ごめん」も「好き」も。
普段なら簡単に言えることが急に言えなくなる。
その度に、もしかしたらこれからずっと声が出せなくなるのではないか、という不安に陥るのだ。
もうあなたに言葉を向けられなくなるのではないか、と怖くなるのだ。
だから、万が一これから声が出せなくなってもいいように、あなたに愛を向けておく。
これが、最後の言葉になってもいいように。
「小さな愛」 #44
今日で、半年。日数に直したら182日。
毎日話せたわけではないし、1ヶ月、2ヶ月話さないこともあった。
それでも、私があなたを想わなかった日はない。
届かなければ愛ではないのなら、私があなたを愛したのはほんの僅かな日数だけになる。
私があなたに抱いている感情はとても、手に負えないほど、大きい。大きすぎるのだ。
故に、あなたにこれを直接向けることはできない。だから、ごくごく一部だけを渡す。
私からすれば、ものすごく小さい。
あまりにもささやかで、あなたが不安にならないか心配になるほど。
でもあなたにはこの小さな愛で十分らしい。
本当は、もっともっと大きい感情を向けたいのに。
「空はこんなにも」 #43
空ってさ、すごく綺麗だよね。
広くて、大きくて、寛容で。
晴れの時は思いっきり照らして、雨の時はちゃんと泣く。単純明快で分かりやすい。
でも、ちょっぴり気まぐれなの。
予報では晴れだったのに、午後から急に雨になってみんなを困らせたりしちゃって。
そんなところも可愛いんだけど。
私、空が好き。だってこんなにも素敵なんだもの。
ねえ、覚えてる?
あなたは空色みたいねって話したの。
もう一回言うけど、私、空が好きなんだよ。