「ごめんね」

なんて言葉
考えたら
私の中から何かが
溢れ出てきそうになる

口をぎゅっと結んで
何かが溢れないよう
グッと我慢する

……なんだこれ

あの頃の私へ

どうすれば
その混沌とした何かの中から
掬いあげることができるの？

教えてほしい

あなたがどういう気持ちでいたのか
感じないようにしていた
気持ちはどんなだったか

大丈夫
今だったら
受け止めることが出来るかもしれないから


足下を掬われてずっと泣いている
あなたを置いていくことは出来ない

だってそうでしょう？

あなただけが私の希望の光なのだから

真夜中に溶け込んで

まだ生きてはいるのか
もう生きてもないのか

息をしているのか
それともしていないのか

自分の存在すら
わからなくなる

きっと
僕は真夜中になれたんだろう

さぁ安心して眠ろう
朝の光に追いつかれるまえに

君と出逢って
私は世界から救われた

優しくて頼りがいがあって
私よりずっと穏やかな君
真っ黒な私の世界に
鮮やかな色を塗ってくれた

こんな人が存在していたなんて
私は生きていて良かった


君と出逢って
僕は世界から救われた

弱くて何も出来ない
僕よりずっと出来損ないの君
真っ黒な僕の世界に
一筋の光が射した

こんな人でも生きているんだから
僕は生きてても良いんだ

　　　私は　僕は
『君と出逢えて良かった』

耳を澄ますと
心が澄んで

ここにいる
とただ感じていると
いうことだけが
真実であると

聴こえてくるような
気がする