忘れたくても忘れられない
君と茜色の空の中で
お互いの手をとりあったこと
忘れたくても忘れられない
君と緑色の草の中で
お互いの夢を語り合ったこと
忘れたくても忘れられない
君と生成色の雪の中で
お互いの道を応援したこと
忘れたくても忘れられない
あの時の全てだった
君の存在そのもの
忘れてしまえれば
こんな想いが続くことはなくなるはずなのに
忘れてしまったら
大切なものが全て無くなってしまう気がして
ふと
あの時君と繋いだ手をぎゅっと握った
鋭い眼差しが
心のなかの偽りの仮面を打ち砕く
粉々になってしまったそれは
ハラハラと跡形もなく消えた
仮面をなくした心は
抑えるすべをなくし
止めどなく溢れ出て
それはいつしか何もかもをのみこみ
全てはじめから
何もなかったかのように
そこにただあるだけ
子供のように
無垢な笑顔であなたは私をみるのね
止めてくれる?
私はあなたのようにキレイでないの
そうでなくとも
私はあなたには不釣り合いだわ
濁った水に綺麗な水を混ぜても
濁った水になるっていうじゃない
でもまぁあなたが
綺麗な水を注ぎ続けてくれるなら
キレイになることもあるかもね
力を込めて筆を握った
この想いが届くように
いや待てよ…
力を込めたら重くて届かないんじゃ…
想いだけに……重い想い…
ぷはっ!
自分の渾身のオヤジギャグが堪らなく笑えた
いや…それより
自分の想いより君の想いを幸せを応援しよう
口元がゆるんで書き出した文字たちは
それは楽しそうに踊ってみえた
これで良し!
ふふっどんな顔でこれをみるだろう
少しでも君の心が暖まってくれるだろうか
いや…でもこれさ
文字踊ってるってか震えてるっしょ
楽しそうだけど多分イベントハロウィンだね
うん。ハロウィンの楽しさだな文字
いや…はぁ…うん…
ちょっと応援は無理かぁ!
ふぅぅ…情けない音が口から漏れた
ビリッビリッビリビリ!!
楽しいハロウィンイベント開催中の手紙を
思いっきり破いた
そして紙屑を天井に向かって解き放った
重い想いとともに
力を込めて!