【柔らかい雨】
私は雨が好きだよ。低気圧で苦しむ人々には悪いけどさ。雨音に耳を傾けると落ち着くんだよね。読書も捗る。紙の香りと雨の香り。心地が良い。紅茶が側にあると尚更良い。珈琲も好きだがね。とある彼は雨に感傷を乗せているがそれもまた一興。この雨は全てを受け入れてくれるさ。その傷を癒す事など出来ないが彼の行動を文字通り高みから見させてもらうよ。
【一筋の光】
それを求めて彷徨う。光に群がるなんて虫みたいとは思うが暗闇を歩き続けるのは辛いものだ。暗闇での光は希望。希望を求めて歩いている。だが、疲れた。希望などそう簡単に見当たらない。これを見ている者へ。私はまだ歩き続けているだろう。これは意地。こんな事にならないように早々に諦める事を推奨するよ。
【哀愁を誘う】
ん?今日の僕が寂しそうだって?ははっ。冗談が上手いねー。おじさんらしい背中してるって言ってよねー。本当に寂しそう?ないない。そんな事実はないよ。いつも通り。与太話聞かないの?あらそう。毎日の様に与太話聞いてから僕の職業当てしてたのに。そういう気分じゃなさそう?僕が?何度も言うけど何もないって。まあいいや。君がそう思うならそうしておいて。意思を折るのは大人だから出来る事よ。
【鏡の中の自分】
僕の顔は母に似ているらしい。らしいという曖昧な表現を使うのは母は僕を産んで死んでしまったから。母に恨みはないがこの姿のせいで僕は…。鏡を放り投げる。大嫌いだ。母事態に恨みはないがこの姿は嫌いだ。偏愛を受けるこの姿が大嫌いだ。本当は母の代替品として僕を愛する父が嫌いで嫌いで仕方がない。傷を付けた事もあるが傷を見て発狂した父の姿がトラウマだ。だから、二度とやらない。助けてくれ?そんな言葉で救われるならなんて事はない。誰にもこの苦しみは分からないさ。
【眠りにつく前に】
安寧を得る為に眠る。とても普通の事。その前にする事。瞑想でしょうか。眠る前にくよくよ考えると脳が疲弊してしまうので思考を無に葬るのですよ。暗闇に意識を溶かす。何も考えない。何も考えたくない。起きていると思考が溢れて気分が悪くなるのが私ですので。八時間睡眠を得られるというのはとても良き事なのですよ。皆様もごゆっくり安らかにお眠りくださいませ。ホットミルクに蜂蜜を溶かして甘さに溺れながら眠る。心地よいですよ。