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9/5/2025, 2:55:31 PM

押しボタン式の信号機を


いつも君が走って押すくだり



無邪気に駆け出していく


君の背中を


いつも後ろから


見ているんだ


赤から青に変わるまでのほんのひとときが


君といるだけで虹色になるように



これから先も
このボタンを押すのは君だけがいい

9/3/2025, 3:56:45 PM

浮気、不倫、二股、
そんな言葉が行き交うようになったのは
たぶん
大学生になってからだ


「私の彼氏重いんだよね」

「最近マンネリ化してきてさー」


1人の人を真っ直ぐ愛することが
いつから皮肉な言葉に変換されたのか


当たり前のように手を繋ぎ
当たり前のようにキスをする

そんな光景を前にしたとき
私は恋愛をすることが怖くなる


あの頃の、甘酸っぱい恋の味を
もう取り戻すことは出来ないのだろうか




9/2/2025, 5:33:01 PM



「ちょっと待って!!」

僕がページをめくろうとした時
君の甲高い声が左耳に響く

「まだ、読み終わってないよ」

ムスッとした顔で
視線は僕らの前にある本の文字をなぞりながら君は言う


「そっか、ごめんね」
早く続きが読みたい気持ちを抑えながら、


君の横顔を見て待っていた

長いまつ毛に
透き通るような肌
ほんのり赤らんだ頬

「よし、次めくって」

彼女からGOサインが出たから
次のページをめくる


あれ、どんな内容だったかな


君の横顔が美しすぎて忘れちゃったよ







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9/1/2025, 4:33:09 PM

8月31日

という響きが
私は苦手だ

人はなぜ死を選ぶのか
私には分からない
ただ
分からないことがどれだけ幸せか
私は分かっている

そんなことを思いながら今日もまた生きて
生きて生き続ける

辛い思いをしている人が1人でも減るように
願うだけで
何も自分はできやしない

大多数の中の1人でしかない自分に
嫌気がさす

いつかそんな自分を好きになれればいいな

8/28/2025, 2:54:30 PM

夏草


刈られても
踏まれても
夏草はただ青く伸び続ける

そのしぶとさに
いつも羨望を抱く

雨の日も
風の日も
太陽の光を
求め続けて
進み続ける


あんなふうに、ただまっすぐに
生きることができたらな


私もまた、歩き続けよう

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